屍姫 玄 第10(22)話「地獄の先へ」
屍より誕生した子供としての運命を乗り越えた花神旺里は七星 歪質を倒し、星村眞姫那との絆を深めたのも束の間、七星による航空機事故が街を遅い、無数の屍が街に誕生していた。
七星の目的が光言宗への挑戦だとしか考えていなかったが、依海市に穢れを蔓延させる事だった。
暗い空気の漂う中、フレッシュ=バックボーンだけは自分たちが108体の屍を倒して天国に行くチャンスだと前向き。
「死ぬには手頃な日、か」
解決したら屍姫が全ていなくなるよね。
“遍照権現”神生真世は全ての屍姫に依海市の屍掃討を命ずる。
鹿堂赤紗の狙いは本山ではない権大僧正・紫央時花は、それを他の者たちには隠匿されている場所。
それを唯一知る壬生貞比呂と遠岡アキラが赤紗を待ち受け、その場所に誰も近づけないため、紫央たち共に向かう。
神生大僧正にも秘密という事ですが、もちろんあくまでも知らないという事になっているだけだろう。絶対的な権限を持つ彼が知らないとは考えられない。
何かあった場合にも、彼はその存在を知らなかったという扱いにするための処置でしょう。
屍に溢れた依海市でオーリたちは大麟館の理子や子供達を逃がす。
七星の気配を感じ取っていたオーリは彼女たちと同行しなかった。
北斗は依海市と逆、かつてマキナが捕らえられた浄房に向かっていた。
「これはキミだけの復讐じゃない。
七星は俺にとっても兄貴の、友達の、兄弟の仇なんだ」
オーリは景世に似てきたという事は、それだけ成長したという事を現しているのでしょう。
友達の仇、というので気付いたけど、牛島尋維・墨鳥・犬彦瑞樹の3人は無事なんだろうか? 生きているのか死んでいるのかすら描写されていないけど……
依海市は屍姫を清めるところであるが故に、もっとも穢れた場所。
そしてその更に地下にはもう一つ隠されたものがあった。
赤紗の奇想蓮華と七星の力を合わせた力で浄房へとやってきた赤紗たち。
狭間は貞比呂の座壇術法を受けて、大きなダメージを受けてしまう。
狭間、いきなりズタボロです。あれだけ強かったのに、最近の彼はむしろやられ役だよな。
赤紗は自分の敵は貞比呂ではなく、光言衆なのだと語る。
狭間が集めた100体以上の屍による罠に対して、それでも赤紗の屍姫は108体を超える屍を殺した、だが……
真実を知る貞比呂とアキラはそれを知った故に。人を殺す屍姫の道を選択した。
同じものを見ながら違う道を選択した2人。
108体の屍を殺しても、本当は天国などにはいけないという事だろう。
むしろ何か異形の存在になってしまうのか。
この先に光言衆の源がある、と北斗を先へと進ませる赤紗。
食い止めようとしたアキラだが、貞比呂は動きを止める。それはオーリたちが現れたからだった。
廃墟と化した依海市で無数の屍と戦いつづける山神異月や送儀嵩征は、もはや動く者全てを標的として攻撃を加え続けていた。それが死者なのか、或いは生者なのか、判別している余裕など無かった。梅原鉦近は翌朝にはどのみち「生存者0」という報道がされると口にする。
無数の屍が集まり、巨大化した屍を前にしても、一人だけ相変わらず余裕のあるフレッシュに、天瀬早季は呆れ顔。
更に高峰宗現と轟旗神佳も戦いに加わる。
そして姿を見せた七星・忌逆と頭屋が姿を現し、戦いは更に苛烈なものに。
11体の屍姫が投入されているものの、その他がどうなっているのかは不明。
何人かは最初の時に姿見せているけど……
忌逆と頭屋の役割はあくまでも彼らの足止めのようです。
マキナたちは赤紗と北斗を追いかけようとするが、浄房へと進ませようとしないアキラたちとの戦いとなる。
いつの間にやら赤紗と狭間も先に進んでしまってます。
つまり、オーリたちを止めるため、彼らが行くのを見過ごしたという事なのか。
あくまで引き返せと命じる貞比呂。
屍姫と屍の存在を隠匿するため、大勢の人間をも殺してきた貞比呂とアキラ。
5年前の事件から、そうするしかなくなった2人。そうしなければ正気を保てない、それほどの秘密がこの先にはある。
「偉そうな口を叩かないで!!」
「えっ」
「地獄を見たのが自分たちだけって顔をしないで。
地獄なら、もうずっと見てきた。
それでも私はまだ絶望はしていない。
邪魔よ!」
走り抜けたマキナに向けられた座壇を、オーリが座壇で食い止める。
本来ならば契約僧を守るべき盾である屍姫を守るオーリ。
田神景世に助けられたものの恩返し出来ないままに彼を殺してしまったオーリは、今度は景世が守り続けてきたマキナを守るのだと宣言する。
貞比呂はオーリを行かせる為、わざとオーリの攻撃を受ける事を選択。
この前までただの足手まといだったオーリ、何時の間にやら座壇を使えるほどの実力者になってきています。
今日で光言宗は終わるのだと語る赤紗たちに対して、全ての穢れを排除する術。座壇と屍の力を打ち消す座壇を放った紫央。
そこに飛び込んだ北斗だが、その肉体が滅ぶ事はない。
北斗は紫央の目前に迫ると、紫央の腹を貫く。
星村の家に保管されていた屍法姫教典の下巻を北斗に纏わせた事で、肉体が消滅しないように細工を施していた。
赤紗は紫央たちの守っていた棺を北斗に破壊させる。
その中には一体の屍が封印されていた。
途端、全ての屍姫の苦しみ、契約僧との縁が切れてしまう。
「私とオーリを結んでいた、縁が……消えた」
次回 第11話「一〇八の嘘」
「全ての死者は自由を取り戻す」とは、つまり屍姫という存在の鎖を断ち切る事だったわけだ。
北斗たちのいた部屋の周囲にあるいくつもの棺は、これまで108体の屍を殺してきた屍姫が封じられているんだろうね。
つまり、天国には行けず、そうして封印されてしまっているという事か。
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