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2009年4月 4日 (土)

マリア様がみてる 4thシーズン 第13話(最終話)「あなたを探しに Lesretrouv ailles」

社会科準備室を飛び出して薔薇の館へと向かった松平瞳子。
薔薇の館では、紅薔薇のつぼみ(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン)福沢祐巳に、祐巳のカードの在処を見抜いた紅薔薇(ロサ・キネンシス)小笠原祥子が、今まさに声をかけようとしているところだった。
「お立ちなさい」
「は?」
「いいから、お立ちなさい」
終了5分前を迎えて、皆が諦めかけた中で祐巳と祥子に注目が集まる。
アニメ版では祥子が5分前まで動かないとハンディャップ宣言する事はありませんでした。

祥子に従って腰を上げようとしたその時、部屋に飛び込んで来た瞳子は、祐巳に今までの事を詫びる。
「その上で、私を祐巳様の妹にしていただけませんか?」
突然の台詞に驚きながら椅子から立ち上がった祐巳。
そのお尻の下から赤いカードが現れ、宝探しの終了時間を迎える。
瞳子の歩き方がズンズンじゃない!
原作では祥子にバレたと感じた祐巳は、アニメのように笑みを浮かべながら立つというより、ピンチに陥って諦めたように立つ印象があるんだけどなぁ。
それにしても瞳子の突然の申し出なのに、周りの人間は落ち着き過ぎだろう。特に祐巳の周囲には祐巳ファンの女の子たちがいっぱいいたわけなのだし、もっと周囲が騒ぐなどあってもいいかな、と思った。

赤いカードはの扱いをどうするのか、という祥子は、それを瞳子のものだと主張し、山口真美によって認められる。
真美たちは参加者たちに結果発表を行う。
藤堂志摩子の先生の車の下に隠されていた白いカードは誰にも見付ける事が出来ず、不在者投票から選ばれる事となった。
黄色のカードは2年連続で田沼ちさとのものとなった。
そして祐巳の赤いカードはもちろん、瞳子のものに。
実際には周囲のみんなが気にする祐巳のカードの行方。淡々と祥子の発言だけで決定です。
志摩子のカードはヒントが紹介されていたものの、正解が明らかにならないのでちょっと宙ぶらりん

祐巳と瞳子の事について、島津由乃と志摩子、二条乃梨子はどうなったのかと訊ねてくる。
だが、あれ以来まったくまだ進展していない二人。
下級生からスールの申し込みを紅薔薇のつぼみ(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン)にしたことで、瞳子に注目が集まっており、乃梨子もクラスで質問攻めにあっていた。
しかし肝心の瞳子は、休み時間になるとどこかにいなくなってしまうのだという。
早く瞳子にロザリオを渡して正式に妹にした方が良いかと悩む祐巳。
事情を知る由乃や志摩子から見ると、黄薔薇革命に近いものがあるんだよね。
今回は流石の由乃も瞳子に話を聞きに、とはいかないようです。由乃はちょっと自重することを覚えた。
昔の乃梨子は野次馬な質問攻めなんて寄せ付けない空気を放っていたんですが……

祐巳は瞳子を部活棟で見つけて声を掛ける。
デートについての相談で、祐巳は瞳子の行きたいところを確認する。
基本的にこのデートはカードを見つけた人へのご褒美なので、相手の希望が優先されます。
デートは一組2000円という上限で考えなければならない。
しかし演劇部の練習があるため、祐巳は瞳子に練習へと向かわせる。
練習へと向かおうとした瞳子は足を止めると、祐巳に対して返事はデートが終わってからにして欲しいと頼むのだった。

そして宝探しイベントから2週間が経過した日曜日。
それぞれ、同じ日にデートをする3組。
デートプランを決めた瞳子は『ミステリーツアー』と称して、祐巳に行き先を教えなかった。
着ていく洋服で祐巳があれこれ悩んだ、という件はカットです。
バスや電車を乗り継ぎ、ドンドン東京から離れていく2人。
移動の間ずっと無口だった瞳子は、突然自分が小さい頃祖父に病院を継ぎたいと言って喜んでもらったという思い出話を始める。

その祖父が3年後に現役を退くこととなった。
父が後を継がなかった病院は、手伝いをしている人が継ぐ事になっていた。
誰も瞳子の話を本気にしていなかったのだ。
3年では瞳子はどう頑張っても医者になる事など出来ない。医者と結婚して病院の後を継ぐと主張したものの、両親から反対され、家出したのだと語る。
その時の家出が祐巳の家にやって来た日の事だった。
医者になりたいなんて素振りをまるで見せなかっただけにちょっと驚きの展開です。
リリアン女子大に医学部が存在しているのかは不明。存在していなかったら、大学を外部受験するつもりだったのかな。

祖父の後を継ぐ人が悪い人物であるわけではない。しかし医者になって祖父の後を継ぐ事は瞳子にとって重要な事であった。
「松平の家を継ぐという事は、私にとって生きていく拠り所になっていたんです」
何故そこまで頑なに家を継ぐ事に拘るのか、その時はまだ話そうとはしなかった。
瞳子が必死になる理由は、暫く後に判明します。

駅前から専用バスに乗って病院へと向かう祐巳。
バスの中でお昼ご飯の事を考えていた祐巳は、瞳子にお腹が空いたかと訊ねられて狼狽する。
感情は駄々漏れです。
瞳子は、自分の母親の写真を祐巳に見せる。
何人かのリリアンの女生徒の中から、祐巳は瞳子と同じ髪型をした少女を指さすと、瞳子は「そうです」と肯定する。
親子二代の電動ドリル。
まぁ、普通はそう思うよな。これで別の人を指差したら、よほどソックリなのか、ただの変わり者です。

昼食は病院の食堂を利用する事で安く済み、予算内に収める事が出来ていた。
こんな山奥だから、周りに食べるところがないので、見舞い客などのために食堂が必要なんですね。なら、こんな山奥に作るなよ、という感じですが。療養のために空気のいい場所に作る、などの目的があるのでしょう。
病院の食堂で昼食をとっていた2人のところに、瞳子の祖父がやってくる。
瞳子から祐巳のことを紹介された彼は、祐巳が祥子の妹(プティ・スール)である事に気付く。
瞳子の祖父が祐巳と祥子との関係を知っていたのは、祥子の祖母・彩子が彼に話していたからだった。
爺さんはなんか思ってたのとはちょっとイメージが違うな。
祐巳とは一切面識の無い彩子から聞いた話。
今期しか知らない人にはそもそも祥子の祖母と祐巳とが一切繋がらないでしょうが、これらは原作『レイニーブルー』および『パラソルをさして』に深く関わってくる人物です。ただしその姿は現れていない。第2期アニメでは少しだけ登場していたと思います。
瞳子の登場と、祥子が祐巳に対して事情を説明しなかった事で、祐巳と祥子の関係が悪化して沫や破局というところまでいった、マリみて史上で最も重たい話。
実は祥子は危篤状態にあった祖母の下に通っていて、祥子は祖母に祐巳のことを色々と話していた。で、瞳子の祖父も彼女から聞く機会があったのですね。
祐巳は間接的に彩子と関わりを持つ事になっているのですが、その辺の事実を祐巳本人はグレーのままになっています。

自分が「小さかった」のだと話す瞳子。
乃梨子に小さいから、大きな祐巳の事が見えていないのだと言われたことを話す。
時折、病院にやってくる瞳子は医師達とも顔なじみだった。
瞳子は患者たちにも明るく声を掛けて回った後、祐巳と共に病院の外へと向かう。

病院を離れて歩く2人。
瞳子は唐突に16年前にこの近くで発生したという交通事故の話を始める。
カーブで対向車線を飛び越えたバスが、反対車線からやってきていた夫婦の乗る乗用車と衝突し、夫婦は死んでしまう事になった。
しかし生後一ヶ月の赤ん坊だけが生き延びる事になったのだという。
その赤ちゃんこそが瞳子だった。
あ~、なんだろう、ここはもっと盛り上がる場面かと思ったのだけど、いまいち盛り上がらないな。既にこの事を知ってしまっていたからか、それとも演出がダメなのか。

両親を失った瞳子の身内は、年老いた祖母一人。その祖母さえも入院中であった。
施設に引き取られる事がほぼ確定したが、松平の両親が瞳子を引き取って育てる事になったのだ。
先ほど瞳子が見せた写真、祐巳が指し示した瞳子と同じ髪型をしているのは松平の母であり、実母は写真の左端に写っている人物だった。偶然にも瞳子の実母は、松平の母とクラスメイトだったのだ。
瞳子がその事実を知ったのは最近だが、実子でないのはかなり前から知っていた。口さがない大人たちが噂しているのを耳にしていたからだった。
あれ、松平母が自分の赤ちゃんを失った、というところがすっぽり無くなってるよ。そこは重要だから入れておかないと、彼女が寝込むようになってしまった理由が希薄になってしまうと思うのだけど……

実母は元々小さな劇団で演劇をやっていた。その事を知った瞳子は演劇を止めようかとも思っていたが、急に止める事は両親に不自然に思われるからと演劇は続けていた。
そして病院の事で親と揉めた瞳子は、自分がもういらないのかと口走ってしまった。そこで両親は初めて瞳子が自分の出生の秘密を知っているのだと気付く事になったのだという。

自分の生い立ちについて全て語った瞳子は、病院からの帰りに、祐巳が嫌いだったと告白する。
明るくて無邪気で、ドロドロとしたところなどないと思っていた。
そんな祐巳にどんどん憧れていったた瞳子。祐巳との間に作った必死に作った壁を、祐巳はどんどん乗り越えてきてしまう。
そのうち妹候補という噂まで立つようになってしまい、祐巳との距離を置くようになってきた。
そんな中で祐巳から姉妹への申し込み。
祐巳は傍から見るとそういう無邪気さを感じさせるキャラクターだということなのか。細川可南子も同じように、祐巳のことを純粋な女性だと思い込んでいたし。
隠し事が苦手だったり、するところも影響しているのかもしれないな。

祐巳は謝りながら、瞳子の手を握る。
いつの間にか眠ってしまった瞳子。
祐巳はロザリオにそっと触れる。
「だって私たちは姉妹になるのだから。
 全部吐き出してすっきりしたら、今度は空いた場所に楽しい事を詰めていこう。
 私が、祥子さまとしたように。
 もうちょっと待ってね。
 明日学校に行って、それから……」

夕焼けの空を見つめながら、祐巳は妹に差し出すロザリオに語りかける。
このデートで姉妹になるのかと思いきや、またもやお預けで、どうなるの、という感じでのラストとなりました。

祥子の前で姉妹(スール)の儀式をする夢を見る祐巳。
2人は肩を寄せながら静かに眠っていた。

予想通りのところで終わりました。
姉妹になる直前で終了です。
まぁ、実はここから姉妹になるのにもう少し掛かるのですけど……
最終回なのに令ちゃんは一言も台詞なしです。

続きはOVAか、はたまた第5期テレビか。
個人的にはOVAでまず補完をして、第5期テレビで続きでラストまでやって欲しいかな。
今期にカットされた白薔薇・黄薔薇のエピソードをなんとかして補完して欲しい人は多いはずだ。
今期は祐巳と瞳子の話をメインに据えて、話を進めたため、他の話をかなりカットせざる得なくなってしまいました。
今回の話ぐらいまではしないと、かなり中途半端なところで終わってしまうから仕方ないのだと思いますが。
せめて2クールでやってくれたら、もっと余裕が出来たんじゃないのかと思えるのだけど、どうして1クールになったんだろうか。

よく考えると有馬菜々も結局殆ど出番がないままで終わってるんだね。
ちなみに原作では菜々も中等部なので不在者投票に参加ですが、剣道場というひねりない内容で、由乃はちょっぴりご立腹になるというエピソードがあります。
もっともその後に地獄から天国へと舞い上がるのですが……そういう小さな遣り取りが好きなんだけどねぇ。
やはりOVAで白薔薇・黄薔薇話を是非!!

今期で印象的だったのは、オープニングでしょうか。
これまでとは大きく違うポップなオープニングにビックリです。
歌詞は相変わらず紺野緒雪先生によるもののようですが、これまでクラシックな感じだったので、がらりと変わった感じ。しかも映像がかなり幻想的なものとなってて、何も知らずにあのオープニングを見ると、祐巳たちは超能力者か何かと思われかねないよなぁ、と。
後は何度か書いたのですが、やはり次回予告のショートコントが無くなったのが寂しかった。個人的に大好きだったので、DVDで復活してくれないかなぁ。

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