咲-Saki- 第12局「目醒め」
――その時あの人はまた、私の右の目を綺麗と言ってくれるだろうか。
県予選中堅戦 前半戦を終えて圧倒的な力を見せて最下位からトップにまで躍り出た清澄高校麻雀部部長の竹井久。
後輩である文堂星夏を励ますべく駆けつけた福路美穂子は、久を見詰める。
久はまだ上埜という名字だった頃、インターミドルでただ1人、福路の前に立ち塞がった存在だった。その強さに閉じたままにしていた右目を閉じる事を忘れていた。
「貴女の目……
貴女の右目、綺麗ね。
知ってる?
蒼いサファイアは紅いルビーと同じ素材の宝石なのよ」
「え?」
久が自分に何を言いたかったのか、今度会った時に答えを訊こうと思った福路だったが、久はそれ以降の大会には出場せず、風越女子にも入学する事無く、会えず終いとなってしまっていた。
福路が右目を閉じているのは、単純にオッドアイがコンプレックスになっているからなのか。幼い頃に良くからかわれたりしたとかなのかな。そのために片目を瞑り続けているというのも凄いけどな。単純に隠すなら、眼帯とかした方が楽じゃね?
原作以上に部長同士の百合仕様。片思いですが……今後に発生するだろうオリジナル展開でこの辺の話は回収してくれそうな気がするな。
自分をずっと見詰め続ける福路にキョトンな久。
他の参加者である龍門渕高校の国広一や、鶴賀学園の蒲原智美も突然現れた福路に驚いた様子。
自分のせいで点数が削られたと涙を浮かべる文堂を、彼女のせいでないと抱きついて慰める福路はいつも通りに楽しんで打つように告げる。自分のせいだとか言い出した福路に文堂は大慌て。
福路は対久の作戦をアドバイス。
久はそんな福路を何処かで見た事ある気がする。
池田はついに尻尾まで生えた……
全中戦で闘った相手なのに、あまり記憶していないのは、その後のゴタゴタの方が凄かったからかな。
龍門淵の控え室では、相変わらず透華が「はじめはやれば出来る子ですわッ!」と意気揚々ですが、井上純はもはや聞き流している。
前半戦の流れでは久が6回、はじめが5回、和了っており、このままいけば清澄と龍門淵の2校が抜け出してくる展開になると計算する沢村智紀。
そこに天江衣が泣きながらやってきた。
何故か手にしている原村和のペンギンが大怪我したという衣に、透華はハギヨシを召喚する。
相変わらず神出鬼没。
和の前にはエトペンを盗み出した田中舞と門松葉子が暗い表情でやってきていた。
「素敵、滅法!」
針と糸を手にしたハギヨシは、超高速でエトペンを修復。
うわー……自分で技名を叫んじゃったよ。原作では衣が勝手に名付けてるだけなのに。
「ハギヨシ素敵滅法!
ペンギンが、根堅洲国から帰ってきた!」
大喜びの衣は、エトペンを抱えて再びハラムラノノカ捜しに飛び出してしまう。
透華は念のため、ハギヨシを衣の下へ向かわせる。
「消えた……」
ハギヨシは某借金執事たちと同レベルの身体能力です。もはや忍者。
そしてともきーは地味に原作より台詞増えてますね。
和を捜す衣は転倒。
「お前がハラムラノノカだな。
おっぱい大きいっていうから、すぐ判ったよ」
目印は顔ではなくおっぱいだったのか。
エトペンは滑りながら主の下に帰還。
エトペンが破れてしまった事を田中たちから訊いていた和は、綺麗に縫合してあると嬉しそうに笑う。
「なんにせよ、返しに来てくれてありがとうございます」
「やた!」
褒められて大喜びの衣は、ハラムラノノカとお友達になろうとするが、副将戦の後半戦開始の放送が流れてしまい、和は慌てて控え室に行ってしまう。
衣しょぼん。
原作では別れのシーンが描かれていないので、衣が喜んだところしかないのですが、立ち去る場面が描かれて衣がちょっと切ない状態に。
後半戦。
控え室に戻ってきた和が咲と仮眠を取っていたと片岡優希から聞いた須賀京太郎は妄想炸裂。
彼は妄想しすぎだ。
染谷まこたちは和にバナナと牛乳を差し出す。
久が前日に言ってたテレビの雑学を実戦させようとしているみたいです。
てか、その前にお昼ご飯を食べましょうよ。
まだ寝ている咲は、自分の試合が終わる前に起こしに行ってくれとまこに頼む和だが、本当は自分の試合を見て欲しい気持ちでいっぱい。
なら素直になれば良いものを……
場が平らになっている事に驚く咲。
自分たちが下手扱いて削られた点数を久が取り戻してくれたのだと説明するまこ。
和はこの次が自分の出番だと考えると、ちょっと緊張してしまう。
と、不意に、和は衣の名前を聞くのを忘れていた事に気付く。
和とお友達になれなかった衣は、1人会場の外へととぼとぼと……
衣の背中が寂しすぎる。
後半戦、悪待ちの久に対して、みんな現物で降りるようになってきた事で、出和了りしにくくなってきた久は、逆にそれを利用することを考える。
福路が文堂に授けた作戦とは、久に先制テンパイの気配があれば、現物を切る事。無ければ生牌(ションパイ)から切るというものだった。
普通なら、生牌なんて危険すぎて切れないのですが、久の場合には逆に安全になってしまうようだ。
親直立をしたはじめ。
高得点を感じ取った久は、通常ならば振り込みかねない不要な七索をひいてくるが、それを切らずに五萬を捨てての追っかけリーチを敢行。
だが、彼女の待ちは既にあがれない空聴直立だった。
普通の人なら、ここは七索を切ってしまう可能性が高い。少なくともリーチなんてしない。もう一巡待って、四萬も捨てて新しい牌で待てば良い訳だし。
しかし結果的にここでリーチした事がはじめの和了りを阻止したので、直感が働いているという事なんだろうが。
久のリーチに、途端に警戒する文堂や智美は、不要な七索を引いてくると、久を警戒してベタ下りしてしまう。
これによってはじめのあがりが止められる事に。
久の打ち筋に驚くはじめは、久を面白い人だと笑う。
はじめ、良い笑顔だ。
久が衣と同種なのかと考えるはじめ。
透華に買われて透華のメイドとなって、メイド服を着せられ拘束具を付けられたはじめ。
透華はチャンスとして麻雀で勝てば開放してやると約束する。
ただし相手は透華ではなく、彼女の従姉妹。
離れの屋敷に閉じ込められているという少女の相手するのだという透華。
衣の住む屋敷、1人だけしかいない筈なのに、全部の窓が電気点いてるんですけど。
「天江の子に近づくな、アレは理解の遥か外にいる」
父親からそう厳命されていた透華だが、父親の言葉をさほど気にも止めていない。ただ、彼女の打つ麻雀だけは別格で、透華も恐怖を覚え始めているのだという。
新しい“おもちゃ”を連れてきたという透華。
「今度のは、金剛不壊に出来てる?
それは莫逆の友となるか……
贄か、供御となるか」
当然、この勝負ではじめは衣に完膚無きまでにやられて、透華のメイドになった訳ですが、その後も彼女の麻雀仲間になったのは、はじめも実力があったからだろう。
久は衣とは違う、衣との対戦した夜に比べればなんでもないと感じるはじめ。
中堅戦が終了。
清澄高校 108500
龍門淵高校 106300
鶴賀学園 93400
風越女子高校 91800
開始時とは真逆の順位となった。
久の活躍に喜ぶまこと優希は久のお出迎え。
自分たちのせいで最下位だったのが、一位にしてくれたのだからそりゃあ嬉しいだろう。
最下位に転落してしまい泣きじゃくる文堂を慰める福路は、出迎えにやってきたまこと優希と共に立ち去る久の背中をじっと見詰め続ける。
福路キャプテン、久に未練たらたらです。
予想としては、今後のオリジナル展開は個人戦だろうから、そこで直接対決があったりするのではないだろうか。
会場へと向かう和とすれ違った久は緊張しすぎで疲れたと告げると、後は和たち1年生に託す。
逆転出来なかったと詫びるはじめだが、透華は一位の和を自分がまくる方が目立つと言い出す。
もうはじめの鎖は卒業してもいいかもしれないという透華だが、はじめは慌ててこのままで良いという。
「この鎖が無くなったら、透華が少し遠くなっちゃう気がするんだ」
はじめの言葉に真っ赤な透華。家では外しているが、その時はいつも透華が側にいるから。
激しく百合百合な2人。和と咲の百合度に負けてませんから。寧ろ和たちの方は咲の百合度が低い事を考えると、こっちの方が上かもしれない。
杉乃歩は良い雰囲気の2人に涙です。
目を覚ました咲は、そろそろ副将戦が始まる時間だと気付いて、大慌て。
眠れる主人公の咲、覚醒。もちろん上手く隠れて下半身は見えませんから。
久しぶりのまともな台詞だ。
・副将戦
清澄高校 原村和 1年生
龍門渕高校 龍門淵透華 2年生
風越女子 深掘純代 1年生
鶴賀学園 東横桃子 1年生
夢乃マホと室橋裕子は無事、和の試合に間に合ったみたいです。
注目を浴びる和に西田順子が意気込みを聞くも、和は「特に何も」とつれない回答。
――宮永さん、結局起きなかったんですね。
会場に到着した和。
咲は全力で疾走中……それでも下着は見えません。いや、穿いてないから?
――あんな約束をしたのに、試合は見てもらえないなんて。
「原村さん!」
会場に咲が飛び込んでくる。
会場設置のカメラ、ローアングル過ぎないか? 何を狙って設置されてるんだ。
「頑張って、原村さん!」
咲の応援に、西田のインタビューを思い出した和。
――そうですね……絶対、勝ちますよ!
咲に向かって拳を掲げる和。
咲が起きて自分を応援してくれると知っただけで、のどっちは勇気凛々。
さっきまで落ち込み気味だったのに、現金なものです。
次回 第13局「微熱」
次回はのどっち覚醒→発熱モード発動のお話。
ステルスモモが出るか出ないかというところで終わりかな。
ステルスモモで終わったら、エンディングはおそらくもう一つの方だろう。
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