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2010年11月 2日 (火)

乱暴と待機 レビュー(ネタバレあり)

 【ストーリー】
幌付きの引っ越しトラックの荷台に荷物と一緒に、木造平屋建ての市営住宅に引っ越してきた番上貴男(山田孝之)と妻の番上あずさ(小池栄子)。
身重ながら無職の貴男が就職するまでは通い続ける事にしたスナックへ向かうあずさを見送った貴男は、ご近所に引っ越しの挨拶に向かう。
そのうちの一件・山根家で読経していたのは漫画のように眼鏡にグレーのスエット姿の奈々瀬(美波)だった。
兄と2人暮らしだという奈々瀬は明らかに挙動不審で、聞かれもしないのにスウェット姿の理由を語りだす。汚れても目立たないし、洗っても直ぐ乾く、それに男の人と2人きりになっても誤解させないから、と。

三日目――
山根家軒先であずさが見かけた奈々瀬は、彼女の高校時代の同級生の緒川奈々瀬であり、あずさは彼女に強い恨みを抱いていた。
そして奈々瀬に兄などいたか、という疑問を持ったあずさ。暫くして帰宅した作業着に足を引き摺った兄・山根英則(浅野忠信)の姿に思わず吐き出してしまう。
仕事の面接に失敗して帰宅した貴男にあずさは語る。
「あいつら、兄妹なんかじゃないよ」

兄妹として暮らしている奈々瀬と英則の家のガラス窓にサンダルを投げ込んだあずさは、サンダルで家へと上がり込むと、自宅にいた英則にこの町から出ていくように告げる。
だが頑なに出て行こうとしない英則。
奈々瀬の事を常に他人の顔色を窺い、気持ち悪い作り笑顔ばかり浮かべて気持ち悪いと言いながらも、何故か共に暮らし続けている。更に英則は何年も彼女と同居しながら、彼女にはまだ手を出していなかった。
山根が突然マラソンに出かけたため、一人きりとなったあずさは、山根家の天井裏に人が上がれるスペースを見つける。

同じ頃、仕事の面接から帰宅途中の貴男は八百屋で林檎を買っていた奈々瀬と出くわし、奈々瀬をお茶に誘っていた。
そして二人が遊んだ後に帰宅したのは、偶然あずさが屋根裏に登っていた時だった。
楽しげに会話する二人の姿を目撃してしまうあずさ。

夜になって家に帰宅した貴男に、あずさは奈々瀬と二人でいるところを見かけた事を語り、貴男はカラオケに行った事をばらしてしまう。


スナックへと向かおうとしていたあずさは、偶然通り掛った廃品回収の車の荷台から自転車を奪いとると、山根家に今度はそれを投げ込んでしまう。
あずさは奈々瀬に貴男に手を出すなと迫る。
誰かに嫌われる事を極端に恐れる奈々瀬は、男から迫られると誰とでも寝てしまうような女だったのだ。高校生の頃、奈々瀬の友人であったあずさの彼氏とも寝てしまい、二人の関係は悪化してしまった。
貴男に嫌われろ、さもなければ自分が奈々瀬を嫌うと選択を迫るあずさだが、奈々瀬は決断出来ない。
そんな奈々瀬を、あずさは貴男に手出しさせないため自分の仕事場であるスナックへと連れていく。


5年前。
町を離れて出版会社で働いていた奈々瀬が帰宅すると、そこに英則の姿があった。
色々と考えた結果、自分の人生を狂わせたのは奈々瀬であり、彼女に復讐してやるという英則は彼女を自宅へと連れていく。
そして誰も思いつかないような凄い復讐をいつか考えて行うと宣言する。
逃げたければ逃げても構わないが、必ず後悔させてやるという英則に対して、奈々瀬は彼と二人で暮らすようになった。
愛には理由はないが、憎しみには理由がある。だから憎しみは信じる事が出来、その憎しみを抱いている限り二人の絆は続く。
それが奈々瀬の結論だった。
そうして、月日が流れたある日、屋根裏にネズミがいるみたいだという奈々瀬の言葉から、英則は天井裏に続く板が外れていて、中に入れる事を知ると、「奈々瀬、 俺はマラソンに行くぞっ」と出かけては屋根裏から奈々瀬の様子を監視する日々を送るようになっていた。


それから暫くして、あずさの忠告も虚しく貴男は奈々瀬を連れて河川敷にやってきていた。
本当は海へ誘いたかったが、無職の貴男にそんな甲斐性は無い。
貴男には何故奈々瀬が復讐されると判りながらも、逃げずに英則と暮らし続けているのか判らない。
貴男は奈々瀬に突然キスするが、奈々瀬はあずさの事もあり嫌がってしまう。
自分に好意を持ってくれていると誤解していた貴男はすっかり気落ちする。

夕方、英則があずさのスナックを訪れると、自分たちにはもう関わるなと言ってくる。あずさも関わりたくなどないが、奈々瀬がいる限り貴男と奈々瀬が近づくと怒りを露わにする。この日も貴男に電話を掛けても通じない。

帰宅した英則は、家の中から貴男と奈々瀬の話声がするのに気付き、こっそり裏に回って屋根裏へと忍び込むと、二人の様子を覗き見る。
貴男が昼間のキスが嫌だったのかと訊ねると、奈々瀬は嫌じゃないけど突然でびっくりしたのだと嫌われないように応える。
すると、貴男は突然じゃなければいいのかと奈々瀬を抱きしめて迫り始める。
キスを交わし、やがて奈々瀬の体を求める貴男。奈々瀬はあずさを大切にするという事を交換条件にして体を許す事とすると、なんと二段ベッドで上の英則のベッドでSEXを始めてしまう。
二人のSEXを覗き見て興奮しながらも、最後には逃げ出した英則は、公園で泣き崩れてしまう。


そして更に月日が流れ、運命の日。
山根家でGAME人生というボードゲームを4人で遊んでいた日、事件は起きる。


・キャスト
山根英則:浅野忠信
緒川奈々瀬:美波
番上あずさ:小池栄子
番上貴男:山田孝之



 【感想】
原作から結構変わっているところも多いらしいですが、原作知らないのでどちらでも問題はない。

奈々瀬はいわゆる「させ子」だったわけですね。
男にとっては都合のいい女であり、女にとってはこの上なくムカつく女。
嫌われないようにという保身のためであるもの、内心で男からも女からも馬鹿にされているのも判っているのだろう。そして男たちは都合の良い彼女を抱いても、彼女のところに留まる事はない。だからこそ、憎しみを理由にずっと側にいてくれる山根という人物が彼女にとっては、誰よりも重要だったのだろう。
本当の彼女はわざと屋根裏から覗くように仕向けるなど、自分の事を常に見ていて欲しい、束縛を願う女性だったのではないのか。

山根と奈々瀬の収入源が良く判らなかったけど、奈々瀬は働いていないし、山根が時々出かけているので山根が何か仕事しているのだろう。原作小説では犬の殺処分の仕事をしているらしいが。

山根とあずさも知り合いらしいが、山根の方が年上っぽいけどどういう知り合いなのか。
山根が童貞だとか言っていたので、元彼という事はなさそうだし。
単純に奈々瀬の友人だったから存在を知っていただけなのだろうか。

山根とあずさがそれぞれ出て行った後、奈々瀬と番上の二人番上の家で暮らすようになったみたいだけど、お金はどうしていたのだろうか。無職でただのヒモ男だった番上が仕事についたとも思えないから、奈々瀬が働きに出かけていたのかな。奈々瀬はちゃんとした格好をするようになっていたし。

山根は両親が死んで、右足が不自由になったのは奈々瀬のせいだと思い込んでいたのですね。あずさの言葉でそれが誤解だと気付いてしまったものの、奈々瀬は恨む理由が無くなると本当に山根が自分の下から去ってしまうのが怖かったというところかな。
それとも本当は奈々瀬を自由にするため、わざとああ言ったのか。
山根の恨みというのはラストで判明したけど、奈々瀬が山根を「お兄ちゃん」と呼んでいた理由は最後まで不明です。5年前の再会の時には既に「お兄ちゃん」と呼んでいたので、家族ぐるみの付き合いで仲が良かったから、兄のように慕っていてお兄ちゃんと呼んでいたのかな。

作中で一番笑えたのは「救急車を呼べ」でしょうか。
このクライマックスのシーンが一番コメディ要素が強いね。

個人的評価:70点

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