セイクリッドセブン #12(最終回)「セイクリッドセブン」
悪石人間「0号」ことラウ・ホンユーの心臓からセイクリッドセブンの結晶を取り出して自分に取り込んだ研美悠士が次に狙うのは、丹童子アルマの心臓にある結晶。
研美がアルマに目を付けたのは、彼が最初の変身の時に藍羽ルリから母の形見であるセイクリッドセブンの原石を使ってセイクリッドアルマ・リベレイターとなった事で、7つの力を使える唯一の存在となったため。
アレはただの宝石ではなく、セイクリッドセブンの原石だったのか。アルマがリベレイターとなれるのは原石を使ったからなんだな。
どうやら他の悪石は彼の持つ7つの力のうちのどれかしか使えないようだ。ナイトは複数使える感じだけど、それでも2つ3つだろうし。
アルマを喰らい、ルリを喰らって神の座に着くのだと歓喜する研美の攻撃を、セイクリッドナイトとなった輝島ナイトが迎え撃つ。
「貴様に神の座など無い!
俺が!
地獄に叩き込む!!」
研美は劉翡翠(ラウ・フェイゾォイ)を攫って研究所の屋上へと向かう。
ナイトが研美の後を追うと、アルマも変身しようとルリに呼びかける。
「この力を、研美なんかに渡すなんか絶対にダメだ!
キミがアオイさんやみんなを助けるため、必死に頑張ってきた。
その思いの結晶だから」
青く輝くアルマの身体。そのアルマに触れたルリもまた青く光り輝く。
「いいえ、その力は始めからアナタの中にあったもの。
アルマさんが私を受け入れてくれた。
一緒に戦ってくれた。
その思いの結晶……セイクリッドセブン。
私の意思を、私の全てを……
あなたにあげる!」
二人は宝石無しで変身。アルマはこれまでのセイクリッドアルマ・リベレイターとも違う新たな姿へと変身する。
二人の中にある結晶の力が共鳴して、変身したという事か? これまで宝石を使っていたのはただの触媒に過ぎないという事なのかもしれない。今後は宝石なしで変身できるようになったのだね。
「俺は、キミに生きる意味を貰った。
ありがとう」
「アルマさん」
アルマの言葉に涙するルリ。
アルマ親指立てるの好きだな。
ナイトに対して研美はフェイを石の十字架に封じて盾とする。
反撃できないナイトを「負け犬」と罵りながら殴り飛ばす。
ナイトのような者にはセイクリッドセブンの力は相応しくなく、自分のように理念を持つ者にこそ相応しいと語る研美。
その彼の理念とやらが何なのかはさっぱり判らないのだが。セイクリッドセブンの力を兵器として使おうとしている事以外はさっぱり見えてこないよ。
メイドのマナミはルリと合流に成功。
エンゲージメントスーツでアーティジェムスーツ『サイクロプス』を纏うSPと戦う鏡誠は苦戦を強いられて頭部を吹き飛ばされた。
SPが何処かへと去った後、マナミからルリの救助を伝えられた誠は藍羽アオイの探索に当たる。
この後SPは何処へ消えてしまったんだろうか。さっさと研究所から避難していたのかな。
眠り続けていたアオイは、アルマの新たな変身の力を受けてついに目覚めた。
「やらなきゃいけない事があるの。
手伝って」
鬼瓦を拾い上げるアオイ。
ちっこ……丸まってた時はあまり意識無かったけど、アオイは成長が止まってたんだね。
鬼瓦を知ってるという事は、眠っている間も外部の情報は入ってきていたのかな。
研美に手も足も出ないナイトに、自分が人質となっているせいだと感じたフェイ。
「ボクは……無力なただの邪魔者だ」
絶望する毎に目が赤く光るフェイ。
研美に自分を殺してくれと訴えかける。
研美はフェイの首を締め上げて殺そうとするが、屋上に現れたアルマの切り裂く力がフェイの首を締め上げていた腕を切り落としてフェイを救う。
だが、研美はナイトを喰らって腕を蘇生させる。
研美にセイクリッドセブンの力を吸収されたナイトは変身が解けてしまう。
「消えちゃえ……」
ナイトがやられたことで更なる絶望を感じるフェイの身体が変身する。
「研美も、ボクも……みんな消えちゃえ!」
絶望により変化したフェイ。
クマ? 良石も変身する事があるんだ。
ルリが全く変身したりする気配がないから、良石は変身しないものだと思ってた。
アルマの力に歓喜する研美はアルマを喰おうと噛み付いてくるも、アルマは彼を遙か遠くにある富士山へ投げ飛ばす。
アルマの攻撃を受けながらも、その力への欲望をますます強く感じる研美。
そこに変身したフェイの攻撃が次々と飛来する。
研美はもう完全に人間止めちゃってるんですけど……
フェイの絶望の力は巨大だが、アオイにはこのままではダメだと感じ取る。
誠は鬼瓦が残した矢印を発見。
しかし二人をあの部屋に送り込んだ人間は、何故あの矢印を消さなかったんだろうな。鬼瓦が自力であの部屋へ行ったはずもないのだし。
「Jr.!!」
「アオイお嬢様!?」
「挨拶は抜き。鏡、私をエスコートなさい」
「かしこまりました」
鬼瓦を一応回収しておくというつもりでやってきた鏡なので、アオイが一緒にいるとは思ってなかったんだね。
フェイの哀しみを感じるナイトは、フェイを戦わせまいとするが、研美にセイクリッドセブンの力を喰われたため変身出来なくなっていた。
良石であるフェイの防御の力を浴びた研美はその力を自らへと取り込み、強固な防御の力を身につけた事で、アルマの攻撃の全てを跳ね返す。
自分の攻撃が研美を手助けしていたと知ったフェイは、「ボクなど消えてなくなれば良い」と失意の底に落ちる。
研美の吸収する力はどうやって身につけたんだろう。ホンの結晶はただ奪ってセットしただけだったし。
「もう少しで究極のセイクリッドセブンが手に入る。
アルマを喰ってぇ、アオイも、ルリもぉぉぉ。
みんな喰ってやるぅぅぅ!
あの双子をイカしておいたのも、今日この日のためだからなぁ」
藍羽夫妻は自分の理念を理解しなかった。だから自らの手で引き裂いて殺したのだと叫ぶ研美だが。
「いや、この手で?
私の手……」
両親を殺したのは0号の筈。それを自分が殺したと感じているのは、彼の中で研美の記憶とホンの記憶が混濁しているからなのか。
戸惑う研美だが、アルマは彼がルリの両親を殺したと知って怒る。
アルマの怒りで両親を自分の手で殺したという発言に混乱しかけていた研美は、考えるのを止めました。
研美の攻撃を躱しつつ、これまでひたすら山を回り続けていた移動を変化させる。
「どれほど硬くても、必ず壊せる。
一点に力を集めて!
極限のスピードで!!!」
アルマはフェイの防御の力を取り込んで攻撃の通じなくなった研美に対して、「矢のように駆ける力」で富士山を高速で駆け回りながら、その速度と自分の力の全てを一点集中する事で倒す事を考えていた。
「ぶっ壊れろぉぉぉぉぉぉ!」
加速したスピードと自分の持つ力を一点集中させたアルマの一撃が研美の防御壁を貫き、研美は再び研究所の屋上にまで吹き飛ばされてしまった。
ぐるぐる廻っていたのは加速力を付けるためで、一点突破が目的だったわけだ。単純なアルマらしい発想というか。本来なら頭の良い研美がそんな攻撃を受けるわけはないだろうに、力に溺れて過信してしまったという事か。
予想外の強烈な一撃に驚く研美は変身が解けてしまい、腕が石化を始めていた。
自身の最後を悟った彼は、近くにいたフェイに自分とホンユーの悪意が籠もった結晶を植え付ける。
「ホンユウと私の悪意をお前にやろう。
きっと望みを叶えてくれるぞ」
フェイを喰らって再生を図ろうとするのかと思いきや、アルマの一撃で再生も敵わなくなっていたため、世界に対して絶望していたフェイを自分たちの悪意の意識を引き継がせたのか。
自分のものにならないから世界を破滅させようという発想かな。
「消えちゃえ! みんな!」
流れ込んでくる悪意に耐えきれず、変化を始めるフェイ。
「フェイ……お前の悪意で世界を」
それを見届けた研美は満足しながら石となって死にゆく。
崩壊を始める研究所に水が流れ込んでくるも、アルマの力で湖が瞬時に凍り付く。
アルマの力はかなり万能になってきたな。強すぎるよ。
そしてまさかのフェイラスボス化。
アルマは巨大な結晶の中に閉じこめられたフェイを見つけて助けようとする。
「いらない。
ボクのせいで兄さんも……ナイトも……
みんな傷ついて……
ボクなんかいちゃいけないんだ。
だから! 全部! 全部消えちゃえ!!!」
アルマはフェイの言葉に自身の過去を照らし合わせる。
絶望からあらゆるものに対して破壊を行い始めるフェイ。
「こんな時に何もできないのか」
「いいえ!
あなたの力が必要よ」
セイクリッドセブンの力を失い、何も出来ない事を悔やむナイトの前にアオイが現れた。
ちっこいお嬢様、ここに来て活躍です。
フェイをアルマと共に助けてあげて欲しいと頼むアオイ。ルリもアルマにはフェイの気持ちが分かるが、フェイを救うにはアルマだけでは力不足であり、ずっと共にいたナイトの力が必要なのだと訴えかける。
「私の力を受け入れて」
アオイの申し出を受け入れるナイト。
リベレイターになるにはセイクリッドセブンの結晶が必要で、アオイもルリと同じくペンダントを持っているからね。
やることがあるとか言い出した辺りから、こーなる気はしていましたが。
フェイとナイトという♂×♂の変身はなしか。
「アナタの記憶を私の中に。
私の意思を、あなたにあげる」
アオイから意思を貰い、ナイトはセイクリッドナイト・リベレイターとなった。
ルリは自分の胸に翳していたけど、アオイはちっこいからおデコというのがなんか絵面的に笑えてしまった。
アルマが赤に対して、ナイトは全身水色。
「あの子から、悪意のコアを取り出して」
「ああ」
アオイの願いを快諾するナイト。
元よりフェイを助けたいから変身する事を受け入れたのだから当然と言えば当然だね。
自分の力ならフェイを助ける事が出来るというナイトに、アルマは自分が外をなんとかしてナイトの侵入を助ける。
全てを拒絶して破壊を望むフェイに、アルマは攻撃による被害を消すため、「全てを包み込む力」で巨大な結晶をコーティングする。
包み込まれた結晶は落下を始め、アルマは研究所にいる者達を救うため必死に耐える。
「なんで、なんで止めるの!?
全部消させて!!!」
「そうだよな。
もう嫌だよな。
こんな力がなければ、苦しむ事なんて無かった……
こんな力を持つ自分なんて始めからいなければって……
けどさ、そんな俺に手を差し伸べてくれた人たちがいてさ。
そしたらいつの間にか何かが変わって、俺の力にも何か意味があるのかもしれないって。
俺がここにいてもいいのかもしれないって……
思えるようになって……
そんな人たちを護りたいって……
キミにもいるよ!
助けたいって手を差し伸べてくれる人が!」
フェイの気持ちに共感しながらも、自分は救われた事を語るアルマ。
そしてフェイの背後に現れたナイトが彼を抱きしめる
「フェイ……」
ナイトは胸に手を差し込んで悪意の結晶を取り出して破壊する。
ナイトは物をすり抜ける力を使えるから、結晶を簡単に取り出せるわけか。
てっきりナイトを選んだのは彼がフェイを説得するためだと思っていたよ。
「帰ろう……一緒に」
「うん」
フェイはナイトの気持ちを受け入れる。
消滅した結晶が光となって降り注ぎ、戦いの集結を見届けていたアオイはルリに語りかける。
「あなたたちの声、ずっと聞こえていたわ。
ゴメンね、ルリ。
今まで1人で戦わせてしまって」
「アオイ……私」
アオイに抱きついて泣きじゃくるルリ。
「ずるいなぁ、ルリ。
先に大きくなっちゃって」
戻ってきたアルマは抱き合う姉妹を見て微笑む。
見た目的にはどっちがお姉さんか判らなくなってる。
戦いを終えて戻ったルリたち。
メイドたちは屋敷へ戻り、ルリは藍羽コーポレーションCEOとして記者会見を開く。
鏡やメイドたちの業務も通常通りに戻る。
「メイド隊、ここに再会する!」
「かしこまりました」
研美が死んだ事で、藍羽を陥れようとしていた協力企業も撤退して、疑惑が晴れたのかな。
――母さんたちが望んだ思い、確かに受け取ったよ。
小さな結晶となったペンダントを見つめていたアルマは伊藤若菜に呼ばれる。
――俺はもう背筋を伸ばして歩いていける。
――だから……!
若菜達へ駆け寄りながらペンダントを海へと投げ捨てたアルマ。
海にゴミを捨てるのは止めましょう。
て、お約束の演出ですけどね。
研美の墓にSPがやってきていた。
誰だよ、この墓を作ったのは。ダンベルって……
「残念……あなたは失格」
呟くとアーティジェムスーツ『アラクネ』の変身装置を置いて立ち去る。
SPはセイクリッドパーサーという事は、彼女もセイグリットテイカーだったという事か。
失格とか口にしているという事は、実は違うスポンサーか組織から派遣されていたのかな。
フェイトナイトはタワーの上に立ちながら遙か彼方を見つめる。
「冷えるな」
いやいやいや、そんな前は抱けた状態に言われてもギャグにしか聞こえないよ。
なんでそんな高いところに無駄に登ってるのですか、君たちは。
つか、研美を倒した後、この二人はどうするつもりなんだ? 無職だよね。
藍羽コーポレーションに雇われるのかな。
そもそも今まで食事とかどうやってたんだろう。
鉱石部はルリたちが用意したクルーザーへとやってきた。
「こんにちはー、ルリの妹のアオイでーす」
誠の手にしがみついて挨拶するルリに、明るく応える若菜だが、赤崎七海と山口揚羽はなんか面白くない。
ルリは成長が止まっていたから、本来はお姉さんなのに人前では妹という事にしたのか。戸籍上はちっこい姉なんだな。
元々ルリはJr.に惚れている感じがあったから、それを素直に出すようになったんだな。
女の直感で七海たちが鏡を狙っていると感じたからなのか。
鏡も昔はアオイに好意を持っていただろうという感じがあるし。
クルーザーにご満悦の若菜は、こんな凄いボートならどこでも行けそうだと感じて、次の鉱石探しは海外にしようと言い出した。
いや、この小さな舟で海外は難しいだろう。中国とか韓国なら辛うじていけるかもしれないけど。
2期があったら、中国に石探しへ行ったアルマたちは、自国へ戻ったナイトたちと一緒にまた新しい事件に巻き込まれるとかいう展開が待ってるとか?
てか、海外に行くにしても船とか飛行機を手配するのは全部ルリたちだよね……理事長の所属している部活だから、やりたい放題だな。
しかしこの娘たちはこのボートでどこへ向かってるんだろう。どっかの島?
若菜は結局ひたすら石のことしか考えず、アルマを精神的に後押しするだけの存在だったな。2クールあったら、ルリとの間に恋愛のごたごたとか起きていたのかもしれないけど、あまりドロドロとした恋愛話を描いて欲しくもなかったし、天然若菜としてはあれぐらいのスタンスがちょうど良かったのか。
そんなわけで最終回を迎えました。
タイバニと同じくMBS制作のオリジナルアニメ。
あちらの人気が爆発しすぎて影が薄くなってるけど、決して人気が無かったわけではないよね。
内容的にはお約束盛りだくさんである意味で安心して見ていられる作品だったという感じもする。
出来映えは悪くなかったと思う。
1クールだったため、オリジナルアニメだとどうしても駆け足になってしまうのが残念。ちょっと謎な部分も残っていて、2期があるのかどうかが微妙なところ。
特別編集版『セイクリッドセブン~ナイトエディション~(仮)』
2012年、制作決定!
これがOVAなのか、テレビ放映されるのか、まだ一切不明。
ナイト視点のお話で、続きではないという感じかな。
こちらはミラーブログになりますので、基本的にTBは本館(http://ameblo.jp/adam/)へお願いします
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