黄昏乙女×アムネジア 十一ノ怪「紅涙乙女」
影夕子を通じて庚夕子の過去の記憶を見た新谷貞一。
意識を取り戻すと現実世界ではほんの僅かな時間しか経過していなかった。
しかし貞一に触れた夕子は、貞一が夕子の過去の記憶を知った事に気付くと、貞一の存在が見えなくなってしまった。
話を聞いた庚霧江は、貞一が過去を見たことで、彼にも過去の記憶がコピーされてしまったのが原因であり、貞一自身が影夕子と同等の存在となってしまったのだろうと分析する。
貞一を見たいと思いながらも、貞一に過去の記憶があると気付いてしまったことで、見えなくなってしまったのは、過去や憎悪を思い出したくないという気持ちの方が強いからか。
誰も自分を見る事も触れることも出来ない。
嘆く夕子に話しかける貞一の声は届かず、触れると夕子に過去の記憶が見えて怯えてしまう。
相互認識できる相手として霧江がいるんだけど、元々霧江は積極的に関与していないから彼女だけではダメなのかな。
貞一の代わりには誰もなれない、というのもあるのでしょうけど。
自分が幽霊になったみたいだと感じる貞一は、やがて夕子は自分の事を忘れてしまうかもしれないと感じる。
だが自分が夕子を苦しめるなら近づくべきではない、と口にした貞一に霧江は相手のために身をひくなんて嘘であり、ただ自分が怖じ気づいているだけだと指摘する。
人に見えないからと言ってイチャイチャするのも嫌だが、二人がいじいじしているのはもっと嫌だと批判する。
アレだけ色々な事を解決してきた二人が簡単に別れるな、と涙ながらに訴えかける。
ホントにつくづく貞一がヘタレで霧江も苦労が絶えないよね。こんなのに惚れた霧江はももえと違って、夕子が見えるから余計にもどかしいんだろう。
結局今まで貞一がしていたのは、夕子が影夕子から目を逸らす手伝いをしていただけで、根本的な解決にはなってないのだからね。
それにしても、霧江のオーバーアクションがスゴイ気になった。
ノートを通じて夕子とコミュニケーションを取る貞一。
それで夕子が喜んでくれるなら、と思う貞一だが、夕子にとっては寂しさを募らせるだけだった。
怪異調査部にやってきた小此木ももえは小此木製菓特製『オコノギ式ドロップス』復刻版を持ってくる。
ドロップを舐めた貞一は、夕子を通じて感じた味と同じだと感じる。
ももえって社長令嬢だったんだ。お嬢だからこんな天然に育ったのか。
アサちゃんの存在を思い出した貞一は、霧江に頼んで理事長の庚紫子に面会させてもらう。
特別扱いされているように思われないため、霧江は理事長の孫だという事は秘密にしていました。
でも理事長が庚だと知ってる人がいたら、霧江が親族だという事ぐらいは気づくだろうな。大きくない村で、珍しい苗字なのだし。
そして霧江は今日まで祖母にも夕子が見える事を秘密にしていた。
以前から貞一の事を知っていた紫子。
その紫子もまた夕子が見えていたが、彼女に見えていたのは憎悪に満ちた影夕子の姿だった。村の人々にもその姿が見えていて、彼女を怯えていたという。
夕子が明るく楽しい人だという貞一に、紫子は彼にアサちゃんの思いが受け継がれていると語り、アルバムを見せる。
何故、紫子にも影夕子しか見えなかったのだろうか。アサちゃんから話を聞いて、人柱にされたと知って、夕子が憎しみを持っていると思ったからなのだろうか。アサちゃんにはどちらが見えていたのだろう。
真実を知り、夕子の墓へと向かった貞一は墓の下に夕子の鈴を見つける。
怪異調査部の部室を破壊していく貞一に怯える夕子は、貞一の存在を意識して貞一の姿が見えるようになる。
そして同時に影夕子もまた見えるようになる。
これまでも夕子は不安になった時などに影夕子が見えていたので、
影夕子はアレで終わったわけではないのだと語る。
自分の姿を見て怯える自分を殺した大人たち、そして同じように怯える妹。そしてそうした負の感情を押しつけた自分自身の全てを憎しみ恨んだ。
自分の辛さがの何が判るのかと訴えかける影夕子に、自分には判らないという貞一。
しかし過去を知った貞一はそんな負の感情だけを持って過ごすのが辛くて哀しいと語る。記憶を見て、哀しく、辛く、苦しかったと嘆く貞一。
憎悪の塊である影夕子に触れる貞一。
それは影夕子もまた夕子の一部だからだと受けれる貞一の涙に、夕子は影夕子を受け入れ、影夕子は自分自身への憎しみを捨てて、一つの存在へとなる。
夕子の負の部分も受け入れてあげたことで、ようやく夕子も自分自身を受け入れることが出来ました。貞一がもっと早く影夕子を受け入れてあげていれば、こんな騒ぎにはなっていなかったんだけどね。
人柱の密談をしていた人々の名前は全て呪い石に名前が刻まれていた。
つまり彼らは夕子を人柱にした後も疫病は止まらず、彼らも疫病によって死んでしまったという事。夕子の後も別の人間を人柱にしなかったのは、影夕子が見えていたので恐ろしくて出来なかったのだろうな。そう考えれば、影夕子の存在も無駄では無かったのかもしれない。
そしてアサちゃんこと浅葱と紫子の写真を見せる。
貞一がアサちゃんの孫だったと知った夕子は、自分が人柱となった事は無駄では無かったのだと喜ぶ。
紫子が貞一の存在を知っていた事から予想出来てたけど、貞一がアサちゃんの孫でした。
アサちゃんは名字が出てないし、結婚して名字が変わってしまったのかもしれないけど。貞一に夕子が見えたのはただ夕子に対して好意的というだけでなく、アサちゃんの孫だからだったのかもしれない。
きっとアサちゃんは夕子のおかげで助かったことを感謝していて、だからこそ夕子に成仏して欲しいと願ってお墓を作ったのでしょう。
学園へ戻る道すがら、鈴が落ちて拾おうとした夕子だが、すぐにうまく鈴を拾う事が出来なかった。
まだ何か完全に解決していない問題がある、という布石なのか。
もしくは未練が無くなったことで、夕子自身が成仏仕掛けていて力がなくなりだしているのか。
次回 十二ノ怪(最終回)「黄昏乙女」
最終回に成仏しそうな雰囲気が漂ってきた。
でも序盤の明るい雰囲気を周到して、成仏したとみせかて実は成仏しませんでした。というオチが欲しいな。
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