スタードライバー THE MOVIE 感想(ネタバレあり)
東京都新宿区、高層ビルの建ち並ぶ町中に現れたサイバディ『ヘーゲント・サンク』に戦闘準備を進められていた。
だが、更に4体のサイバディ『コフライト・サンク』『ラドメス・サンク』『ザイナス・サンク』『ギメロック・サンク』が出現する。
サイバディを倒すため、戦闘機が東京へと向かうが、戦闘機の後方より未確認飛行物体が飛来した。
マッハ3.5の超高速で飛ぶそれは――銀河美少年ツナシ・タクトだった。
サイバディの下へとやってきたタクトは、シンドウ・スガタやアゲマキ・ワコの見守る中、サイバディ『タウバーン・コンパートメント』に乗り込んでサイバディたちとの戦闘を繰り広げる。
携帯用戦略兵器『ポケット・ザメク』はその戦いを「ぬるい戦い」だと揶揄するも、スガタに黙っていろと叱責されてしまう。
スターソードを手に戦いを繰り広げたタウバーンは、遂にサイバディたちを撃破した。
時は遡る……
青い海に囲まれた南海の孤島・南十字島の浜辺を歩いていたワコとスガタ。
ワコは見慣れぬ青年が浜辺に倒れているのを発見すると、駆け寄って人工呼吸を施した。
ワコによって救われた青年タクトは、シンドウ邸にて朝を迎える。
この島の学校へ編入した来たタクトに対して、この島に何をしにやってきたのか、と朝食を取りながら問いかけるワコに、タクトは「凄いことをやりにきた」と笑う。
ワコと親友のマキナ・ルリ、そしてスガタとタクトは同じクラスとなり、学園生活が始まる。
タクトは寮生活を迎えるが、寮に飾られた「R」のイニシャルの描かれた絵は、タクトの父親が描いたものなのだという。
この島に潜む秘密結社『綺羅星十字団』
「ヘッド」のコードネームで呼ばれるミヤビ・レイジは四方(よも)の巫女の一人、気多の巫女であるヒョウ・マツリの乗る巫女サイバディ『ヌンナ』を破壊し、彼女の護る封印の破壊に成功する。
これによって第2フェーズへと以降した彼らは、電気棺と呼ばれる機械を使い、サイバディを操る事が可能となった。
綺羅星十字団・第5隊『フィラメント』は皆水の巫女であるワコを誘拐すると、本来なら一番最後に解かれる彼女の封印を解いて、サイバディを閉じこめるゼロ時間の檻を破ろうとしていた。
立ち入り禁止と告げられた裏山にやってきたタクトは、そこでワコが攫われる現場を目撃する。だが、レイジングブルことホンダ・ジョージの前に倒されて意識を失ってしまう。
ワコの封印を解こうとする彼らを食い止めようとするタクトだが、シルシを持つか、特殊な仮面を付けた者しか動けないゼロ時間を発動させ、皆水の巫女の封印を解こうとする。
だが、なんとタクトはその空間に仮面を付けずに入り込んできたのだ。
タクトはシルシを持ち、サイバデ『タウバーン』とアプリポワゼする銀河美少年だったのだ。
タクトはワコたち四方の巫女が島の外には出られないという事、それ故にワコは夢だった歌手になることを諦めたことを聞かされる。
スガタは自分の誕生日に『キング・ザメク』のスタードライバーである事、その強すぎる第1フェーズ故に島から出ることを禁じられることを教えられ、以来誕生日を嫌うようになっていた。
そのため、ワコは誕生日プレゼントも当日には渡せず、別の日に他の理由をつけて渡していた。
この年の誕生日もどこかギクシャクしていた二人。タクトは禊中だったワコを連れてシンドウ邸の外へと連れて行くと。家の外でワコの歌をスガタに届ける。
余所者を毛嫌いするヤノ・マミは、所属する第3隊ブーゲンビリアの代表イヴローニュの指示を無視して、第1フェーズの能力『マーメイドール』を使ってタクトやワコを襲撃してくる。
挙句、マーメイドールが暴走を始めてしまい、ワコを守るため、スガタはザメクとアプリポワゼすると第1フェーズ『王の柱』を使い、マーメイドールを一掃するも、力の代償として深い眠りについてしまう。
眠りから覚めないスガタを心配していたワコ。
タクトは自分たちは仲良し3人組ではなく、2人と1人だったのではないかと悩むも、演劇部『夜間飛行』の部長エンドウ・サリナの言葉で明るさを取り戻す。
突如目覚めたスガタはふらふらと家からいなくなってしまうが、そんな彼を第5隊フィラメントのスカーレットキスたちは空席となっている第1隊の代表へと迎え入れようとする。
しかしまだ意識のなかったスガタに気づいたスカーレットキスは、キスをした相手を操るという第1フェーズの力を使いスガタを操ろうとする。
ゼロ時間でスガタをサイバディ『ページェント』に取り込み、その力を自分のものにしようとしたスカーレットキスだが、その強大な力を制御できずに逆に操られてしまう。
タクトとスガタは自分の本心をぶつけ合い和解を果たす。
そしてタクトはワコのため、全てのサイバディを破壊する事を決意する。
封印を破られた後もヘッドに捕らわれていたサカナちゃんことマツリは巫女として記憶しているサイバディ誕生と歴史に纏わる太古の記憶を『魚と惑星の物語』としてヘッドに聞かせるが、やがて彼女はヘッドの下から去って行ってしまう。
組織にとってリーダーである第1隊の空席となっている綺羅星十字団は、タクトを倒した者が暫定的なリーダーとなる、という誓いを立て、彼を狙い続ける。
タクトはタウバーンで戦い、綺羅星十字団のサイバディを次々と破壊する。
このままではタウバーンには勝てない。ヘッドはタウバーンに勝つためにはステージを上げれば良いと、日死の巫女の封印を解こうと考えていた。
裏巫女である日死の巫女。その正体は魔女っ娘ミズノの愛称で呼ばれる少女ヨウ・ミズノだった。ミズノは自分の教えた呪文を本気で信じてくれたタクトに好意を覚えるようになる。
ミズノの姉、ヨウ・マリノは数少ないミズノの巫女としての正体を知る者として、彼女を護るために綺羅星十字団にその身を置いていた。
だが、彼女たちを捨てた母親のヨウ・マリノが帰省した事により、マリノは自分が本当は存在しない人間だと知ってしまう。
そして彼女を作り出したミズノも、ミズノが巫女である事を知るもう一人の人物、ニシモリのおばちゃんによって幼い頃は一人っ子だった事を伝えられ、真実を思いだした。
母親を利用して島からいなくなった義理の父親を追い掛けて、ミズノを置き去りにして島を出て行った母。そんな悲しみに耐えられなくなった幼いミズノは、第1フェーズの力を使いもう一人の自分を作り出したのだ。
母親から逃げるため、島から出ようとしたミズノだが、巫女であるミズノは何度島から出ようとしても、その日の朝へと戻ってしまっていた。ミズノは巫女が島から出られないという事実を知らなかったのだ。
異変に気付いたワコとその祖母アゲマキ・アゲハに何かあったら頼るように告げられたミズノだが、島から出る方法を教えるというイヴローニュことニチ・ケイトの甘言にダマされて捕らえられ、巫女サイバディ『メムナ』を破壊され彼女の護る封印を破られてしまう。
第3フェーズとなったヘッドの乗るサイバディ『レシュバル』に追いつめられたタクトだが、その漲るリビドーを爆発させると、タウバーンを『タウバーン・オーディナリー』へと進化させて、レシュバルを撃破する。
封印が壊され、巫女としての役割を終えたミズノは母親と決別するため島から出ていくが、そんな彼女の前に消えたと思われたマリノが現れ、共に旅立つ。
残された巫女は二人。
うちひが日死の巫女の正体を知るヘッドだが、彼女にはやってもらう事があると、仲間の綺羅星十字団にも内密としていた。
ひが日死の巫女の正体は第3隊ブーゲンビリア代表イヴローニュとなっているニチ・ケイトだった。
彼女は王の柱の力の影響で眠りについてしまうスガタを自分の力で呼び起こしていた。
彼女の事を知ったスガタは、ワコやタクトには隠して綺羅星十字団第1隊エンペラー代表キングとなってしまう。
レイジは思い通りの大人になれなかったため眠り続けていたマキバ・シンゴが目覚めるを待ち続けていたが、目覚めたシンゴはかつての約束通り、自分の持つ『シン』のシルシをレイジへと譲り渡す。
スガタやワコと幼馴染みだったケイトは昔からスガタを思い続けてきた。
だが、彼女はある時レイジに巫女だとバレてしまう。遠回しにスガタを殺すと脅されたケイトは止むを得ず綺羅星十字団へ参加することになるが、やがて逆に利用してスガタを救おうと考えたのだ。
ゼロ時間で自分の正体を晒したケイトは巫女サイバディ『ケトナ』とアプリポワゼすると、ヘッドに破壊させて封印を解放する。
封印の解除と共に、ゼロ時間に巨大なサイバディ『キング・ザメク』が復活する。壊れていると伝えられていたキング・ザメクは、実はひが日死の巫女の力によって封印されていたのだ。
キング・ザメクを復活させることが出来ればヘッドの野望を阻止でき、スガタが世界の王となると考えていたケイトだったが、それらも全てヘッドの計算通りだった。
ヘッドがシンゴより譲り受けたサイバディ『シンパシー』は、唯一他のサイバディにアプリポワゼできる力を持っていた。
ヘッドはシンパシーでザメクにアプリポワゼして、その力を自分のものとしてしまう。
彼は綺羅星十字団をただの捨て駒としてしか考えておらず、ザメクの完全復活に地球上全てのリビドーを吸収させると、過去へと戻って何度も同じ時間を全てをやり直そうと考えていた。
ザメクに立ち向かうタクトを救うため、ワコは巫女サイバディ『ワウナ』とアプリポワゼするも、捕えられてしまう。
ワコを救おうとするタクトに対し、ヘッドはこれまでタウバーンに破壊されてきたサイバディを操り人形として復活させる。
襲い掛かってくるサイバディたちに苦戦を強いられるタクト。
それを見ている事しかできない綺羅星十字団だったが、サイバディ『ダレトス』の声を耳にしたシモーヌ・アラゴンは『ダレト』のシルシを発生させる。
彼女に呼応するように、ワタナベ・カナコら他の綺羅星十字団の面々にも失われたシルシが甦ると、自分のサイバディとアプリポワゼしてキング・ザメクの操作から解放に成功する。
ドライバーがシルシを取り戻さなかった事で戻れなかったサイバディたちを粉砕した彼らは、キング・ザメクへと向かうも出撃した巨大な王の柱によって返り討ちにあってしまう。
絶体絶命の中、決して諦めないタクトは王の柱のへとタウバーンで突撃すると、スガタの気配を感知しながらす突き進んで王の柱を突破に成功する。
シンパシーを殴り飛ばし、粉砕してその支配からキング・ザメクを解放したタクト。
だが、スガタはザメクを自分と共に封印しようとする。
彼が綺羅星十字団に入ったのも、すべてはザメクを封印させるためだったのだ。
世界とワコを救うために犠牲になろうとするスガタに対し、タクトとワコは決意を固めると、ワウナを破壊して皆水の巫女の持つゼロ時間の封印を破壊する。
封印に失敗して成層圏と飛んだザメクを追跡したタウバーン。
タクトはザメクの攻撃を掻い潜り、ザメクの内部へと突入するとスガタを救出し、ザメクの破壊に成功したのだった。
東京の街を襲ったサイバディを倒したタクトはワコとシンドウに合流する。
そんな彼らの下にやってきたケイトやミズトとマリノ。
そしてマツリ……
・キャスト
ツナシ・タクト:宮野真守
シンドウ・スガタ/キング:福山潤
アゲマキ・ワコ:早見沙織
ミヤビ・レイジ/ヘッド:石田彰
カタシロ・リョウスケ/議長:三木眞一郎
ヒョウ・マツリ/サカナちゃん:戸松遥
ヨウ・ミズノ:日高里菜
ヨウ・マリノ/マンティコール:広橋涼
ニチ・ケイト/イヴローニュ:小清水亜美
ワタナベ・カナコ/頭取:新名彩乃
シナダ・ベニオ/スカーレットキス:千葉千恵巳
オカモト・ミドリ/プロフェッサー・グリーン:桑島法子
エンドウ・サリナ:坂本真綾
ホンダ・ジョージ/レイジングブル:高木俊
ゴウダ・テツヤ/スピードキッド:杉山大
ヤノ・マミ/オンディーヌ:斎藤千和
シモーヌ・アラゴン/セクレタリー:竹達彩奈
ダイ・タカシ/バンカー:赤羽根健治
シブヤ・ヒデキ/プロフェッサー・シルバー:飛田展男
マキバ・シンゴ:浅沼晋太郎
スガタメ・タイガー:東山奈央
ヤマスガタ・ジャガー:牛田裕子
マキナ・ルリ:加藤英美里
コモリ・ナツオ:入野自由
オカダ・ハナ:川島海荷(9nine)
ツナシ・イクロウ:柴田秀勝
アゲマキ・アゲハ:京田尚子
ヨウ・フジノ:日高のり子
トロピカル食堂マスター:竹内良太
ニシモリのおばちゃん:山口享佑子
マツヤマ・ヒロシ:浅利遼太
ポケット・ザメク:青木柚
人生という冒険は続く
2010年10月から2クールで放映されたテレビアニメ『STAR DRIVER 輝きのタクト』の総集編
あまり前情報なしで見に行ったんだけど、本当に完全な総集編だったんだ。もう少し続きの話をやるのかと思った。
しかしなぜ今頃になって劇場版が公開されたんだろう?
新作映像はアバンとエンディング。
アバンでは島を出られるようになった四方の巫女とスガタたちが、東京で現実世界に現れたサイバディと戦うタクトを見守るという内容。
なんか知らないけど、ザメクがちっこいロボになって喋るキャラになってる。
元のザメクに戻る事が出来るのか、力が限定された状態なのかは判らない。
携帯用戦略兵器ってのはなんとなく中ニっぽくて、スタドラらしいからつけただけの名称ぽっい。
今回出てきたサイバディたちは前回の最終戦で破壊を免れたサイバディなのだろうか。でも確か噛ませ犬3人組のサイバディは綺羅星十字団に破壊されていたような。
しかも軍がサイバディや銀河美少年を知っているという事は、タウバーンとサイバディの戦いは今回が初めてではないという事になるわけで、その辺りの設定について一切説明が無かったのでよく判らない。
てっきりラストでこのオープニング部分に話が繋がるのかと思いきや、一切繋がらずに投げっぱなしで終わった。
銀河美少年についての情報はきっとレオン・ワタナベとカナコらがグラントネール財団を使って広めたんだろうね。何しろ正義の夫妻だから。
総集編はタクト、スガタ、ワコの3人を中心に描かれています。
後は巫女たちのエピソードがメイン。
そういう事もあって、凄いワコがヒロインでした! ワコのBL妄想シーンは一回きり。大食いシーンもあまりなかった。
テレビ版では人妻女子高生がかなり持っていったんだけど。でもやっぱりガラス越しのキスは健在。
そしてテレビ版では最後まで謎のままだったサカナちゃんの本名が判明。
劇中で呼ばれることはなかったんだけど、エンディングクレジットとパンフには記載されました。クレジットを見た時にあれ!?、と思ったのでパンフを確かめると名前が明記されてたのでびっくり。
サカナちゃんが聞かせていた物語は、彼女が持っていた過去の巫女の記憶を下に、サイバディの歴史を物語にしたものだったらしい。
総集編では後半を彩ったユリカップルとか噛ませ犬集団の出番はなし。
実は宇宙人っぽいサリナや副部長についても何も触れられず仕舞いだ。
サリナについては巫女と同じく過去の記憶を受け継いでいるだけなのかもしれないけど、発言が地球人ではないような口ぶりだったしな。
部長の見せ場は落ち込むタクトを励ましたところだけ。
綺羅星十字団はキャラ的にはどうでもよさげなオンディーヌが、スガタの王の柱発動エピソードに絡んでいるからしっかり描かれていたりする。
マリノが自分が実在しないという事をしる展開はアインゴットの戦闘シーンが無くなったので変更されてた。
最近の総集編劇場版に良くあるパターンだけど、テレビやOVAではなく劇場で放映するのなら、もう少しオリジナル要素を加えて欲しい。ま、それでもところどころオリジナルのシーンが追加になっていたのでマシな方かな。
パンフは1200円と厚みの割りに高めの値段設定。
パンフの宮野真守の写真が痛々しくて、見られない。
個人的評価:55点
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