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2013年6月28日 (金)

DEVIL SURVIVOR2 THE ANIMATION EPISODE 13「LAST DAY 結実の日曜日II」

久世響希は峰津院大和と交わした、ヤマトが間違っていると思ったら、彼を止めるという約束を果たすため、彼を止めて自らがポラリスと謁見するために戦う。
ヒビキはヤマトが大勢を殺しすぎたと考えていた。
ヒビキほどに優秀な人間ならば、自分の理想を理解出来るはずだと考えるヤマトだが、ヒビキはヤマトの考えを理解しながらも、やむを得ないと人を犠牲にする事を良しとは出来なかった。
ヤマトは大勢の人が切り捨てられてきた大人の社会を見てきたから、理想のためには犠牲も止む無しと割り切る事が出来るけど、若いヒビキにはそれが出来ないのだろう。

激しくぶつかる白虎とケルベロス、そして二人の龍脈の力。
今や二人は互角の力を持ち合わせていた。
ヤマトはヒビキの才能や、共に戦ってきた仲間たちも、今の状況も全てはポラリスという名の神の駒であり、彼によって作られた。
ポラリスは神だが万能ではなく、壊れたシステムであると主張するヤマト。
誰が生き残るかだけは、人間によって選択する事が与えられた。
アルコルでさえも、いつからか「運命の歯車」に踊らされた。
ヒビキやヤマトは闘える者として力を与えられたけど、その力を行使するかどうかは彼らの選択だったわけで、もしかしたら彼ら以外にも同じような潜在能力を持ちながら覚醒しないまま死んだ人間もいるかもしれないのか。
ヤマトがここに来る前にヒビキたちに倒されて辿り着けなかったという可能性もあったという事で、運命は絶対のものではないという事のようだ。

全てを作り替えて生まれた素晴らしい世界は、自分たちの生きた世界ではない。
苦しみ藻掻いて選んできた世界ではない全く別の世界。それは自ら死を選んでいる事と同義だとヒビキは考えていた。
生きる事とは考えを止めずに選択を続ける事。その選択を間違え続けた結果が今の社会。それでも自分たちの世界であり、それを自力で変えなければ生きている事とはならない。
ヤマトは既に手遅れであり、個人の力で変えられるというのは平和ボケした考えに過ぎないひ否定する。
それを成すのが、望む望まざるに関係なく、力を持って生まれてきた自分の責任だった。
今の自分たちを作ったのは、腐った社会だろうと今の世界で、それを否定することは自分自身の否定。過去や今を否定するのではなく、その上で正しい未来を作れば良い、というのがヒビキの主張ですが、それはもちろん簡単に出来る事ではなく、明確な手段もない理想論。
しかし現実に何も変わらない大人たちを見てきたヤマトからすれば、それは机上の空論にしか見えないのもまた当然。何も変えようとせず、何も変わらなかったからこそ今があるわけだからね。

独りで生きるのは哀しすぎるというヒビキを弱いと断ずるヤマトだが、ヒビキはだからこそ協力しあえるのだと語る。
人間は常に独りだというヤマトに、ヒビキはそれならば何故自分を助けに来たのか。そして何故自分の死に顔動画が届けられたのかと訊ねる。
友達が間違った事をしているのなら、止めなければならない。だからやり直そうと手を差し出すヒビキを面白いと笑うヤマトだが、最早彼は立ち止まる事は出来なかった。
ヤマトにとってヒビキは唯一自分を理解してくれるかもしれない人間だったのだろうけど、彼の潜在能力を早くから感じ取っていたのかな。

ビャッコとケルベロスが共に消滅すると、自らの矜持を貫くと主張するヤマトは、堕天使ネビロスと鬼神ザオウゴンゲンを召還し、悪魔合体を行う。
悪魔合体によって誕生した堕天使サタンにより、ヒビキは龍脈の力シャッコウも失う。
ヒビキでは自分を止められなかったと決着を確信したヤマト。
ヤマトは悪魔合体の存在に気づいていたのか。今まで見せなかったのは、ヒビキとの戦いに備えていたのか、それとも単に必要としていなかっただけなのか。

だが、ヒビキはダイチの仲魔、邪鬼じゃあくフロストによって護られていた。
じゃあくフロストだけではなかった。
魔神ルーグ、闘鬼ベルセルク、妖精ローレライ、女神パラスアテナ、女神サラスバティ、邪神オーカス。
ヒビキの悪魔召還アプリに次々と友達の悪魔が届けられる。
死んだ人間の悪魔が届くなどという異常事態。想定外の出来事にヤマトでさえ驚く。
ヒビキは届けられた悪魔を召還。
ベルセルクとルーグを幽鬼むらさきカガミに、ローレライとじゃあくフロストを鬼神ゾウチョウテンに悪魔合体。
更にむらさきカガミとゾウチョウテンを邪神アリオクに、霊鳥スザクとパラスアテナを天使メタトロンに、アリオクとビャッコを魔王ロキへと合体させる。
そしてメタロトンとロキを合体させる事で、サタンと同格の力を持つ最強の悪魔、魔王ルシファーを誕生させた。
ルシファーはメタロトンとロキの悪魔合体によってのみ誕生する特殊な悪魔。
折角届いたのに何体かは使われてない……
ヒビキが一生懸命悪魔合体している隙に攻撃すれば、ヤマトが勝てたんじゃないのかとも思いますが、そんな卑怯なことはしたくなかったのか。
ま、世界征服を企む怪人たちですら、変身中のヒーローは基本的に攻撃しないからね。
どの悪魔をどう合体させればいいかとか、なぜヒビキには判ったんだろうか。そこは才能というやつなのか。

2体の最強の悪魔による激突。
限界を迎えていたヤマトはヒビキに敗れた。倒れたヤマトを抱きしめるヒビキ。
「世界を変えるなんてこと、誰か1人に押しつけて良いはずがない。
 みんなが君のように、未来の事を真剣に考える事が出来れば良かったのに。
 ヤマト、もういいんだ。君が1人で背負わなくていいんだ」

「本当に、私を止めるとはな」
「約束だろ」
「フッ……」
「きっと、また逢える」
2人の頭上にポラリスが降臨する。
「ポラリス……俺の願いは」
勝敗が決したことでポラリス降臨。
ここで「ギャルのパンティーおくれ!」とダイチがやってきたりはしません。
ところで、この時点で日本は確実に虚無に飲み込まれていたけど、他の国々はどうなっていたんだろうか。
人間社会全てに対する審判だから、世界も全て無になっているのかな。
つまりヤマトの願いが叶っていた場合は、ヤマトは地球の王になれていたのだろうか。
それにしても凄いな前半をキャラクターたちは殆ど動かず会話だけで終了した……登場した二人は携帯持って睨み合っていただけ。

世界は7日前へと戻った。
模試を終えたヒビキは志島大地と共にカフェで将来について語り合っていた。
大学に入った後、コンパや合コン、ドライブをしたいと語るダイチだが、それでも将来に不安を抱いていた。
ダイチはヒビキに『にかえあ』という死に顔動画の届く携帯サイトを紹介する。
ニカイアが廉価版サイトに変わってる……アルコルが矛盾を無くすため、どうでも良いサイトを作ったのかな。

そして帰りの電車で二人は新田維緒を見かけ、ヒビキはイオに声を掛ける。
人見知りするイオは、二人から怖い感じがせず友達となる。
3人でのやりとりに何故か涙を流すヒビキ。
そこへ、ダイチの電話へヒビキが車にはねられるという死に顔動画が配信されてきた。
イオはヒロインとしてはやはり影が薄かったな。頑張ったのはルーグ召喚の時だけか。
イオが初対面の二人と親しく話せたのは、記憶はしていなくても7日間の事が潜在的に刻まれているからなのか。

やってきた地下鉄の電車を目にしたヒビキは全てを思い出して駆け出す。
ヒビキの願いはやり直す機会をもらうこと。
ヤマトのように誰か1人が責任を背負うことがあってはならない。
人間が何もしなければまたいつか同じ悲劇が人間を襲う。

だから人間は変わっていかなければならない。
誰かかの強制ではなく、みんなが自分の意思で少しずつ。
そうすればきっと、希望はある!

街頭インタビューで自分の夢を金メダル狩りだと主張する和久井啓太。
九条流日本舞踊を受け継ぐ実家を出て、自分のダンスが世界でどこまで通用するのか試す旅に出る九条緋那子。
柳谷乙女が病院の仕事を終えたところに、義理の娘・小春が迎えにやってくる。
伴亜衣梨はピアノコンサートを行い、終わった後、見に来なかった板前の鳥居純吾にトロフィーを持って抗議にやっくるが、ジュンゴはお祝いの茶碗蒸しを差し出す。
秋江譲は恋人の退院の迎えに病院へ足を運んでいたが、看護師からは不審者と間違えられてしまった。
栗木ロナウドは情報屋から広域暴力団の情報を入手し、彼らと癒着している政治家を追い詰めようと考えていた。誰もやらないのならば自分がやらなければならない。
仕事をする菅野史に迫真琴から飲みへの誘いのメールが届けられる。
ただ戻っただけではなく、「もう一度チャンスをもらった」ので、7日間の試練が消えたわけではなく、後回しになっただけのようだ。
そこまでに人間が変わることが出来たら、試練は起きないという事なのか。
ジプスに参加したサマナーたちは、それぞれがジプス勧誘前に戻っていて、ジプスに参加しているのはヤマト、マコト、フミの3人だけみたいだ。オトメは元々ジプス隊員だったはずなんだけど、ジプスに加入していない事になっていて、ロナウドはジプスにいたのかどうか判らないけど、ヤマトの目的阻止ではなく腐敗政治家の撲滅が目的に変わったみたいだな。どっちにしても正義の人なんだ。
当然サマナーの後になってから知り合った関係は無くなっているからケイタとヒナコ、ジョーとロナウドは知り合いでは無くなった。
ケイタって早々に死んだから、あまり詳しく語られなかったんだよね。彼はゲームではプロボクサーを目指しているんじゃなかったっけ? なんで金メダル?
ジュンゴとアイリは事件前からの知り合いだったんだな。
ジョーは不審者呼ばわりされてるけど、入院中にお見舞いとかに来なかったのか?
オトメはジプスに入力局しなかったのは、7日間がまだ先だから人員補充が行われなかったせいかな。小春は出番がないかと思ったらエピローグで登場か。
フミは飲みに誘われてるけど、彼女は名古屋支局の人間だし、この時点では大阪にいるのでは? 本来この日に起こる筈のセプテントリオンの襲撃が無くなってるから、東京にいるのかな。

ヒビキは峰津院大和に面会しようと国会議事堂で警備員と押し問答をしていた。
そこに車でやってきたヤマトは「私に友達などいない」と笑う。
そんなヤマトを不思議そうに見るマコト。
ヒビキはヤマトが覚えていたことに安堵して涙する。
敢えて「友達などいない」と言った事で、ヒビキを友達として認識してくれてることの表れなのかもしれない。今後また会う事があるのかどうかは怪しいけど。
マコトの国体選手生命が断たれてジプス入局は事件とは関係ないから確定事項なんだな。

長い間人間を見守ってきた憂う者アルコルはもう自分が必要ない事を嬉しく思うと同時に哀しくも感じていた。
「生きるとは、悩み、苦しみ、それでも考え続け、道を選び続ける事。
 そうだね、ヒビキ……
 きっと人間は良い方向へ向かっていける。
 だって人はまた奇跡を起こせるのだから」

アルコルは人間ではないから、7日間の出来事を当然覚えてるのか。

最終回はやはり全てが無かったことになって、ヤマトとヒビキだけが覚えているというラスト。
微妙にヤマト×ヒビキ×アルコルのBL臭が漂いつづけたこの作品。腐女子を取り込もうとしたのかな。
でも人気はいまいちだったみたいで、レビュー数も少なかったな。
制作会社は違うけど、同じ監督の作ったペルソナ4がクオリティ高かったから、期待されたのも一因かな。
戦闘の相手が人間でどうこうできるものでもなく、戦闘シーンは仲魔たちだけでサマナーたちは喋るしかないのが難しかったかな。悪魔同士の対決なら、人間も絡めるんだろうけど、相手が強すぎて人間は退避するしかなかったからな。
結果的に人間ドラマがメインとなっているわけだけど、ヤマトとヒビキが同じことを延々と平行線で言い続けたという印象。

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