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2013年9月 9日 (月)

〈物語〉シリーズ セカンドシーズン #10 傾物語 第閑話「まよいキョンシー 其ノ肆」

生存者を捜すために花火を打ち上げた阿良々木暦と忍野忍だったが、二人が気付いた時、二人は数百人のゾンビたちに取り囲まれていた。
そんな二人を救ったのは1人の女性だった。
彼女はゾンビたちがお米が苦手と知っており、お米をばらまいて彼らを退けた。
彼女こそは11年前に暦が交通事故から救出し、今まで生き残り続けていた八九寺真宵だった。
暦は真宵の背負っていたリュックに面影があったので、真宵ではないかとすぐに気づいたんだな。
実は世界にはまだそこそこの数の生き残りが存在するが、この辺りで生き残っているのは真宵だけ。
つまり、ひたぎもバサ姉も神原も撫子も妹たちもみんなゾンビ化したという事か。

そして彼女は忍野メメから暦宛ての手紙を預かっていた。
真宵にゾンビたちの弱点を教えたのも彼だった。
メメもゾンビの正体にすぐに気づいて、対策を教えたようだけど、ひたぎたちまでは手が回らなかったのか。
世界崩壊の中心地でもあるのだから、一晩でかなりの被害があったんだろうし。

GWより前に真宵と知り合う事になったメメは、彼女を救ったのが暦たちだと気付いた。
彼はタイムスリップより過去を改変する事は出来ず、暦たちが平行世界の現代へと飛んできたのだと教える。
やっぱり平衡世界という事になってたのか。
GW前に知り合ったという事は、彼女は何かの怪異の事件に巻き込まれていたのか、それともただの偶然なのか。
そしてこの世界を滅ぼしたキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードが、自殺に失敗して生き残っている事、そして彼女が眷属作りにも失敗していた。
メメは影縫余弦や貝木泥舟と協力して姿を眩ましているキスショットを探し、彼女との最終対決に備えていた。
失敗したゾンビたちはまだ元の人間に戻すことが出来る可能性を秘めているが、キスショットに勝てる望みは殆ど存在していなかった。
唯一の希望は暦と忍だけであった。
やはりメメや怪異の専門家たちは吸血鬼崩れのゾンビ程度が相手ではやられたりはしていなかったんだな。ただ事件が起きてからの日数を考えると、既にキスショットと戦って死亡してしまっているんだろう。本来キスショットはそれほどまでに強い相手だったわけだな。
ちなみにこの世界の暦もやっぱりひたぎと恋人になっていました。
ひたぎと付き合う事になったのは真宵の一件の時だから、告白に至るプロセスは異なるんだろうけど。ひたぎやバサ姉との関係性はそれほど変わるものではなかったんだろう。

真宵は暦たちに一緒に暮らさないかと誘ってくるが、二人はメメの望みを叶えるため、この世界のキスショットとの対決へと向かう決意を固める。
立ち去る暦に、真宵は何処かで会った事がないかと問いかけるも、暦はそれを否定するも、「生きていて、ありがとうございました」と言って立ち去っていく。
真宵が生きている世界を滅びの世界にしないため、暦は勝利の望みの低い戦いへと挑む。
真宵はなんとなく暦=命の恩人だと気付いていたのか。
年齢的にはおかしいけど、今の世界の事とか、メメの事とか考えれば、そういう事もあると納得は出来るだろうな。

真宵が生きているだけで世界が滅びるのならば、真宵は世界に不要な存在だということになり、そんな事は決して認められない暦たち。
夜中の北白蛇神社の境内で、複製した妖刀『心渡』を二刀ずつ携えてキスショットを呼び寄せる。
暦に勝算があるわけでなく、ノープランでの行き当たりばったり。
取り敢えずは限界まで戦力を増強して戦いに備えるしかなかったわけですが。
これでも実際のところは勝機は低いんだろうね。

焼身自殺に失敗したキスショット。
彼女は暦と寄り添い生きる忍の姿に、そういう未来が存在していた事を知る。
その真実に血の涙を流すキスショット。
忍は自分たちの間に大きな差異はなく、ただ自分がもう少しだけ歩み寄れば同じ未来を選べていたのだという。
お互いに何故別の未来を選ぶことになってしまったのかは判らない。
二人の差異は忍のいうように、ほんのわずかな差でしかなかったのだろう。
真宵の存在については切っ掛けに過ぎず、忍の心持ひとつでどうとでも変化するものであったのだし。

暦と忍を元の世界へと戻してやると告げるキスショットは、自分自身を不足している霊的エネルギーとして補えと提案する。
暦はそこで初めてメメの真意を理解する。
メメは彼らにキスショットと戦って倒す事を望んでいたのではなく、彼ら二人がキスショットの前に姿を見せれば、彼女の心を救済出来ると知っていたのだ。
朽ち果てかけた自分の身を差し出す彼女は、最後の願いとして暦に頭を撫でて貰う。
そして忍がキスショットの血を吸い、二人は元の世界の8月21日へと帰る。
元々この世界のキスショットは絶望から死ぬことを望んでいたのだから、自分が死ぬこと自体には迷いはなかったんだろう。
特にそれが自分にとって良いルートを生きた自分と暦のためになら、喜んで命を差し出したのかな。
人によっては、同じ存在でありながら、不幸なルートを辿った事を変な逆恨みするかもしれないけど、忍がそーゆー存在ではない事をメメは理解していたんだろう。

あちらの世界がどうなったのか、二人が正しく把握する事はない。
全ての人間が元に戻ったわけではなく、忍の暴走前にブラック羽川によって殺された暦も生き返らない。
しかし暦はそれもやむを得ないと受け入れる。
元々真宵の生きている世界を滅びから解放するのが目的だったわけだし、暦は別に自分が死んでいることは構わないんだろう。
ただ、ブラック羽川に暦を殺害されて、ひたぎがどうなったのかとかは気になるところではあるけど。

始業式が始まっていると知った暦は、羽川翼や戦場ヶ原ひたぎに殺されると焦る。
そんな暦の影へと戻りながら、忍は自分が暴走するかもしれないので、これからは戦い方にも気をつけるようにと告げる。
ちなみに8/21なのに始業式なのは、彼らのいる街が北国にあるかららしい。

もしもこの世界が更に違うルートならばと不安をいだいた暦に、暦を探し続けていた真宵がタックルと共に逆セクハラを仕掛けてきた。
別ルートの偽八九寺だという暦。
だが、いつもの馬鹿なやりとりを繰り広げ、暦は目の前の真宵が自分の知る真宵だと確信する。
忍と言い、暦の変態性は伝染するのか……

真宵に生き返りたくないかと訊ねるが、真宵は戻りたくないときっぱり答える。それは暦が人間に戻りたくないのと同じだと。
幽霊になって幸せではないが、暦と逢えた事は幸せであり、総合的には幸せなのだという真宵。
母親に会えず死んだことは確かに不幸なんだろうけど、だからと言ってやり直したいと思っているわけではないんだね。

彼らはこれからも、迷いながら一歩ずつ進み続ける。

翼が事件に巻き込まれた始めたのはこの頃だけど、この先も暦が帰れないのは、この後にもう一つ事件が起きていたからということ。
それは鬼物語で描かれるんだろうけど、次回はまずは総集編。

次回 #11 総集編Ⅱ 傾物語

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