狼と香辛料

2009年9月26日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第12話(最終回)「狼ととめどなき涙」

突如発生した武装蜂起。
会議の結果は予想通りに毛皮の販売を許可するものだったが、会議の結果の交付が早すぎたため、毛皮を扱う職人たちが結果を広場に貼り付けようとしたところで、暴動を起こしたのだ。
これは毛皮が街の外に流れてしまうため、街の毛皮職人たちの仕事が無くなってしまう、という事なんだろうな。

クラフト・ロレンスは金を手に入れるより先に、毛皮の買い付け交渉をするべきだと主張するも、エーブ・ボランはこんな時だからこそ、慎重に行動して、出し抜く必要があるとする。
彼らは一端港で別れると、アロルド・エクルンドの宿屋で待ち合わせすることに。
騒ぎで取引を止めるのかと思いきや、あくまで商売は続行するつもりのようだ。

リゴロ・デドリ宅で聖母像に関するある秘密に気付いたロレンス。
今回の商売に成功すればロレンスは店を手に入れてホロと別れる事になり、失敗してもホロは狼の姿に戻ってロレンスを見限り一人で北へと去ってしまい別れる事になる。
ロレンスはホロに怒られるような発想、つまりは商売を放棄して町を去るという第3の選択を行おうと考えていた。
二人が一緒にいる手段はこの取引を放棄して町を立ち去ることだが、ホロはそれを良しとはしない。
自分のために、ロレンスに夢を捨てるような真似をして欲しくない、というホロなりの気の使い方でしょうか。

「きっとこの世に神などおらんのじゃ」
全知全能の神がいるのならば、何故自分たちの苦しむ姿を眺めているのかと嘆くホロ。
なんだかんだと言いつつ、ホロも本当は別れたくはないという気持ちがあるのですよね。
ホロの叱咤を受けたロレンスはエリンギン商会を訪れるとホロと引き替えに金貨を手に入れ、武装蜂起に混乱する町中を走る。
これで良いのかと自問自答。
商人である彼にはこれしかないはずだが、心がまったく躍らない。
ロレンスにとっては、金儲けや店を持つ事より、大切な事があるという証なのでしょう。得るモノが失うモノよりも彼の中にあって大きいから、心が躍らないのですよね。

ロレンスが宿に到着すると、エーブが隠していた金を荷物の中から出しているところだった。
部屋ではなく、こんなところに金を隠しているのですか、この人。
ロレンスがの様子に怖じ気づいたのかと問いかけるエーブ。
「あなたは怖じ気づかないのですか?」
ここでロレンスに降りられては困るエーブは、鉈を手にする。
いきなり物騒な事になりました。
信用しきれないところはあったものの、極端だなまた。

突然斬りかかってくるエーブ。
鉈は逆刃。
「お前にかぎつけられたのは失敗だった。
 俺が怖じ気づくというのはそう言うことだろう?」
ロレンスの様子から、彼が塩の事に気付いて、そこから色々と察した事を知ったのですね。

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2009年9月19日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第11話「狼と別れの決意」

ホロを貴族の令嬢という触れ込みで担保として、『デリンク商会』から融資をうける事になったクラフト・ロレンスとエーブ・ボラン
ルッズ・エリンギンは同僚たち3名と検討した結果、ホロの価格はトレニー銀貨2000枚、改め、リュミオーネ金貨60枚と評価。
やたらと厭らしい笑みを浮かべる商会の面々は品の無さを醸し出している。幾ら人身売買もどきの事をやっているとは言え、もう少しなんとかならないのか。
個人という事と、毛皮の売買というリスクを考慮して2000枚という事に。ただし手数料は無し。
エーブが賢いから“投資”なのだという。
エーブがこの町の状況と人間関係から利益を生み出す方法を心得ており、おそらく成功するであろうから、それにあやりたいのだと嘯く。
ロレンスが幸運でありながら、動じていないのは彼が幸運に慣れているから、信用しているという。
眩い金貨があれば眠れなくなるというロレンスに、ルッズは謙遜を感じさせながらすると座を感じさせると高評価を下し、金貨は毛皮の買い付け直前での引き渡しということになる。
エーブとルッズは互いに商売人としての実力は認め合っているけど、人としてはあまり相容れない関係っぽいね。
ロレンスはロレンスで大金を前にしても、動じない面を見せるようになりました。

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2009年9月12日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第10話「狼と孤独な微笑み」

五十人会議で毛皮は外地商人に売られる事が決定した。
大量の毛皮を買い占めれば、大きな利益を得る事が出来るが、ロレンスにはそのための資金が存在せず、この町に金を貸してくれる知人のいない。
町の毛皮商売はもはや限界に来ていた。
少しでも早く、多くの毛皮を買い占める必要があった。
エーブ・ボランはそのために、ホロを貴族の娘として売ればいいのだと主張する。
フォン・イーターゼンテル・ボランという爵位を持っている没落貴族だった。
彼女自身も過去に売られた経験があるらしい。
本当に売るわけでなく、万が一の担保にするのだという。
ロレンスはホロを担保にするというリスクを背負っていますが、発案者であるエーブはロレンスに比べるとリスクが少ない気もするよね。ロレンスから借金を受けることぐらいか。莫大な借金ではあるのだけど。
最大の焦点はロレンスにとってホロを失うかもしれないほどの見返りがあるのかどうか、というところだろう。

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2009年9月 5日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第9話「狼と無謀な商談」

明け方まで一人きりにされていたホロはご機嫌斜めで、ロレンスは必死にフォロー。
当然の結果だな。匂いで女と一緒にいた、という事もばれたりしたのだろうか。

狭い路地でホロは「狭すぎる」と文句を口にするが、ロレンスはそうした光景が風情があっていいという。
移りゆく姿に趣を感じるというロレンスに、移りゆく川のようなものかという喩えをするも、ロレンスには上手く伝わらず、ならば魂ではどうかと問う。
ロレンスは目に見れば確かにそうかもしれないと納得。あちこち傷ついたり、修復してあったり、と。
「もしも主の魂とやらが取り出せたら。
 きっとそうとうわっちの色に染まっておるじゃろうな」
「染まると言うより、毒されているという表現の方がしっくり来るかな」
「だとすれば、猛毒じゃな。
 なんせこの笑顔にイチコロじゃろ?」
「ならお前の魂は何色なんだ?」
「何色……?
 ……色々じゃな」

一本取られたロレンス。
てか、なんですかこのバカップル
みんな判ってるんでしょうが、別に親父ギャグではなく、ロレンス一人の色に染まっていないと言う意味ですよね。

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2009年8月22日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第7話「狼と戯れの日々」

今回から原作5巻の話らしい。
何故4巻が飛ばされているのかとかは判らないけど。

旅を続けるクラフト・ロレンスとホロ。
ホロはロレンスに寄りかかり馬車で眠る。
「なかなかじゃの……」
すっかりラブラブモードのバカップルです。

レノスへと向かう二人だが、非常に冷え込んでくる。
ホロは荷台で丸くなり、ロレンスは一人御者台で寒さに震えながら荷馬車を操作する。
レノスでは酒が多くあるという。
寒い地方だから、体を温める酒の製造が盛んというところか。
レノスでは狐はもちろん、狼の毛皮も取引されている事を告げるロレンスに、ホロは狩ったり狩られたりは当たり前であり、同族を売り買いする人間の方が変わっている語る。
弱肉強食の自然界では、力のある者に狩られるのは仕方ないと認めているのだろう。もちろんだからと言って、気分が良いものではないのでしょうけど。
奴隷商人も必要なものだと語るロレンス。ホロがフェルミ・アマーティに狩られそうになった時は、ロレンスが焦ってくれたと笑う。

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2009年8月14日 (金)

狼と香辛料Ⅱ 第6話「狼と信ずべき神」

ホロを賭けたクラフト・ロレンスとフェルミ・アマーティの勝負。
厳しい勝負は、ディアン・ルーベンスの使いが黄鉄鋼を持ってきてくれる事に掛かっていた。中途半端な売りは、むしろ市場を活性化させて値を上げる結果にしかならない。

ホロの姿を捜したロレンス、一人でいるホロを見つけると、アマーティに味方するホロが自分を動揺させようとしているのではないかと考えてしまう。
そうしている間にも黄鉄鋼は更に買いが進み、じりじりと値を上げていく。

2割上がればアマーティの黄鉄鋼は銀貨960枚分となり、自分の財産を削って銀貨1000枚を揃える事が可能となってしまう。
アマーティが勝負に勝利しても、ロレンスに金が入るため商人としては成功といえるが、金を積んで二度と手に入らないものを失ってしまうことになる。
商人としては成功でも、人として失敗というバッドエンドルートですから、それは。

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2009年8月 8日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第5話「狼と希望と絶望」

ロレンスは錬金術師から黄鉄鋼を借りるため、ディアン・ルーベンスの協力が必要となり、ギ・バトスに協力を申し入れる。
ロレンスばかりに肩入れするわけにはいかないというバトスは、ロレンスが黄鉄鋼を求める理由を問う。それは黄鉄鋼が金になるからでも、噂のような難病を治せると信じたからでもない。
雨の中、荷馬車が泥濘に嵌ってしない、何時獣に襲われるか判らない状況で、荷を捨てるか荷物を守ろうとするかという選択が迫られ、積荷を捨てたくないとのだいうロレンス。バトスはそんな彼の言葉を待っていたという。
ディアナには「白い羽をしまう箱を買いに来ました」と言えば良いという。
偉く遠まわしの表現をするロレンスですが、当然バトスは積荷というのがホロであることを判った上で話しているんでしょうね。

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2009年8月 1日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第4話「狼と浅知恵の末路」

クラフト・ロレンスはホロとの気持ちのすれ違いにより激しく落ち込む。
意気消沈してマルク・コールの下を尋ねたロレンスに、マルクは黄鉄鋼の値上がりは今日・明日中に収まるというものではなく、諦めろと告げる。そんな彼に、ロレンスは黄鉄鋼の暴落を仕掛ける腹づもりである事を告げるも、具体的な策は見つけられないでいた。
具体的な策は無しですか。

思案しながら街をさまよっていたロレンスは、宿の前に立つフェルミ・アマーティと宿の窓から姿を見せるホロを目撃する。
さながら恋人を寝取られている男。無駄に余裕をかましたツケという奴ですが。
衝撃を受けながらも宿へと戻ろうとしたロレンスを呼び止めた宿屋の主人は、ホロの代筆で描いたという手紙を見せる。それは、アマーティの現時点の全財産が書かれた手紙と、ホロがアマーティと交わした誓約書だった。
誓約書の内容にロレンスは激しく動揺。
いよいよ追い詰められた感が漂ってきました。

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2009年7月25日 (土)

狼と香辛料Ⅱ 第3話「狼と埋まらない溝」

クラフト・ロレンスが慌てて向かったのはローエン商業組合。
フェルミ・アマーティがローエン商業組合で、ホロの借金を自分が肩代わりして、彼女に結婚を申し込みたいのだと主張していた。
ホロは修道女を名乗っているが、何処の教会にも属していない事まで調べ上げていました。
しかも他の商人たちが囃し立てて賭けまで始まっています。
トレニー銀貨1000枚を翌日までに揃えるという契約に、ロレンスはサインしてしまう。
「借金を肩代わりしたぐらいでは、私のツレはなびきませんから」
自信満々に自分に賭けた商人達に宣言するロレンス。
無駄に負けフラグを立ててます。
ギ・バトスはアマーティが借金に当てがあるようだと忠告。
それはあまり褒められたものではないようだが。
こーゆー警告を真摯に受け止められないようでは、ロレンスはまだまだ甘いという事。

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2009年7月17日 (金)

狼と香辛料Ⅱ 第2話「狼と嵐の前の静寂」

リュビンハイゲンでの出来事を思い出し、狼の姿で立ち去るホロの姿に、ロレンスは必死に呼び止めていたところで、夢から覚めた。

クラフト・ロレンスは北の情報を集める為、マルク・コールに歴史を綴っている年代記作家の事を訊ねました。
マルクが紹介したのは、恐れ知らずの銀を扱う商人のギ・バトス。ちょっとヤバイ奴らと関わっているらしい。

意外にもホロは文字が読めないらしい。
ロレンスに届けられた手紙には、武具の価格崩落について注意するようにというものでした。誰からの手紙なんだろう。
今日は祭りだとはしゃぐホロですが、ロレンスは回る所が出来たから行けなくなってしまう。
残念そうにしたのは、本当に演技なのかどうか。

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